1000円のポケットマルチテスタ MASTECH M300

写真で見る MASTECH M300

手元に常備できるようなポケットテスタが欲しくて,秋月電子で MASTECH M300 というデジタルマルチテスタを購入しました。

小型タイプであるにもかかわらず値段は税込1000円とお手頃ですが,最近秋月が推している MASTECH という香港のベンダの製品であり,期待できそうです。このサイズで電流測定もできるというのが売りのようです。

M300 外観

△ これが M300 です。安いのに,見た目はなかなかかっこいい。

M300 と付属スリーブ

△ 塩ビのスリーブケースも付属します。

M300 リードの展開

△ 筐体の周りにぐるっと一周格納されているリードを引き出すとこんな感じ。ちょうど使いやすい長さです。

M300 リードの収納

△ ただ,長さがかなりギリギリなので丁寧に巻かないとうまく収まってくれません(上の写真はうまく収まっていない図)。思ったほど手軽ではないのは残念です。

少し力をかけないと収まらず,リードが断線しないか心配です。この専用のプローブでないと収納できないわけで,リードの寿命が製品の寿命ということになるでしょう(普通のリードをはんだ付けしてポケットじゃないテスタとして使い続けることはできますが)。

M300 内部(裏)

△ 電池交換等のための分解はネジ1本でできます。……こうして見るとやはり値段なりのチープさですね。とはいえ,ネジを金属で受けているなど,あくまで工具として設計されている感じはします。

電池は 12V アルカリ電池と少々特殊なものですが,テスタの電池は何年も持つので問題ないでしょう。ただ,デリケートなアルカリ電池しか使えず保管環境を選び,液漏れ防止のため切れていないか定期的に確認する必要があることに注意する必要があります。

また,調整用らしき可変抵抗があります。

M300 内部(表)

△ 基板はツメで止められているだけであり,これも簡単に分解できます。フレキケーブル等を使わずバネ状のコンタクトで接続してある安心設計です。液晶が接触不良になりそうで気になりますが,筐体裏蓋で機械的に押し付けることで接触を確保しています。

MASTECH M300 の機能面

……については,専門外なので,あまり詳しく評価できません。ごめんなさい。

ただ,いろいろ試してみたところ低電圧ではやや不安定で,3V 未満では 0.05〜0.3V 程度高めに出る傾向があるようであり,精度にはそれほど期待しないほうがよいかと思います。もっとも,自分がしているように,趣味でデジタル回路のちょっとした調査・修理をする程度であれば何も問題なさそうな感じです。

DER-EE DE-200A

なお私がメインで使っているテスタは,中学生の頃に買った DER-EE の DE-200A です。これも機能が絞られたエントリークラスの機種ですが,おそろしく頑丈で、精度も上々です。電池もマンガン電池が使えて安心です。リードもスナップオンで簡単に交換できます。趣味の工作程度なら一生モノじゃないかと思います。筐体がけっこう大きいことがデメリットではありますが,最初の1台なら断然これがお勧めです。

余談

バッテリチェッカ BT-168D

最近400円前後で出回っている「BT-168D」というノーブランドのバッテリチェッカは,なかなか正確でしかも 3V まで対応しており,かなりお勧めです。アナログメータモデルの「BT-168」というのもあるのでお気をつけください。安く見かけたらゲットしておくといいかと思います。

DSi ブラウザで楽しめるウェブサイトを集めたポータルサイト「DSi Browser Portal」

DSi のジャンク品が540円で売っているのを見かけました。DSi は 3DS 用ソフトを利用できない一方でゲームボーイアドバンスのソフトにも対応していないという中途半端な機種で,DS Lite や初代 DS よりもかえって魅力に乏しいものでした。しかも,つい先だって 3DS もそう変わらない値段で入手していたところなので,別に必要なものではありません。

しかし,試しに電源を入れてみたところ普通に起動し,液晶の状態もまずまずのようでした。そういえば DSi には DSi Ware という有料のダウンロードソフトがあります。これは 3DS でも利用できますが,解像度スケーリングの関係でなんだかぼやけた感じになってしまいます(通常の DS 用ソフトも同様)。この値段なら DSi Ware 専用機に良いかと思い,購入してみました。

……DSi をお持ちの方であれば,ここでお気づきのことでしょう。DSi 用「ニンテンドー DSi ショップ」のサービスは終了しているのです! 3DS の「Nintendo eShop」は別のプラットフォームであり,3DS 用に購入した DSi Ware を DSi で利用することはできません。なんてこった!

いや,まだだ……DSi は WPA2 AES に対応しているのです。もちろん WPA2 も最早安全ではないですが,ともかく,まだしばらくは実用できる規格です。廃墟と化した DSi ショップでも DSi ブラウザは配信されていますので,ブラウザを通じて無限の可能性が広がっているッ……! 540円のモトを取らねばならないッ……!

というわけで,DSi ブラウザで利用できるウェブサイトをまとめるポータルサイトを作ってみました。

ほぼ変換プロクシ頼みですが,思ったよりも使える感じです。特にクックパッドなどは,濡れた手でもジップロックなどに入れて操作できるので,スマートフォンより快適なくらいかもしれません。まあ料理なんてしないんですけどね。

DSi ブラウザで一番面倒なのは,ルート CA 証明書が古いもののままになっており,TLS 接続を利用するウェブサイトで警告が表示されることです。もっとも逐一許可していけば接続すること自体はできます(一部エラーで接続できないサイトもあります)。また,フィーチャーフォンレベルの限定的なスペックや対応タグを考慮する必要があります。音声再生には対応していないらしく,PSP ブラウザのようにネットラジオを聴取することはできません。簡単な JS には対応しているようですので,ちょうどいいサイトがなければ自分で何か書くのもありです。

ところでこのサイトを作成した翌朝,ジャンクで買ってから2年以上ヘビーに使っていた Let’s note NX2 からぷつっと音がして通電しなくなってしまいました。無駄遣いをきっかけに無意味なことに時間を費やした上に PC まで壊れるとは,泣きっ面に蜂とはこのことです。(なお予備のマザーボードと入れ替えて復活する予定)

せっかくなので PSP バージョンも作ってみました。PSP-1000 でも快適に動作します。

DSi より古いためスペックが非常にキツく,証明書切れの TLS の画像を読み込まないこともありブラウジングでは pc2m を通さないと何もできませんが,さまざまな要素に対応しており,特にネットラジオの再生もできるため,まだまだ活躍の幅は広いかと思います。動画や音楽の再生もできますし,液晶も綺麗ですし,本当に名機でした。発売当時はまだスマートフォンも普及しておらず,PSP は単なるゲーム機を超えて夢に満ちたパワフルな(以下思い出話が続く

これいいかも? OpenWrt 搭載の無線 LAN ルータ「GL-MT300N-V2」

サイバー・ウィンドウ・ショッピング

興味深いネットワーク機器を見つけたので紹介します。UbiquitiMikroTik の製品と同様にカスタマイズ性の高い Linux ベースのルータの部類に属するものですが,完全に家庭用として設計されている代わりにベンダ独自でなく OpenWrt ベースのファームウェアが搭載されており,無線 LAN に対応し,しかもこの手のデバイスとしてはかなり安価(約2200円)……という特長があります。

OpenWrt とは

まずは OpenWrt について簡単に説明しましょう。OpenWrt は家庭用無線ブロードバンドルータ向けの代替ファームウェアのひとつであり,ソフトウェアレポジトリから手軽に拡張可能な Linux ディストリビューションの一種でもあります。

以前、Fon の安価な無線 LAN ルータに DD-Wrt を導入することが流行ったことがありますが,DD-Wrt も OpenWrt から派生したものです 1

OpenWrt では,ベンダ純正ファームウェアでは差別化のためやサポートコスト削減のために除外されているような高度な機能を利用できるほか,Linux の知識を活かした柔軟な運用が可能というメリットがあります。

しかし対応デバイスは限られているほか,電波法の問題があり,無線 LAN ルータで利用できる局面は限られているというのが現実です。

GL-MT300N-V2 とは

そこで GL-MT300N-V2 です。GL-MT300N-V2 は香港 GL.iNET (GL Technologies & Microuter Technologies 社)の小型ルータで,OpenWrt ベースのファームウェアが標準搭載されています。

MIPS 24KEc 580MHz (MT7628N),128MB DDR2,16MB フラッシュメモリというスペックで,CPU には AES-128/256 のハードウェア支援に対応した拡張機能があるので,OpenVPN も快適に利用できそうです。

しかもルータのくせに USB ポートに加え GPIO ピンまであり,拡張性も申し分ありません。

無線 LAN は 11n 300Mbps までの対応,GbE 非対応,5Ghz 帯非対応,アンテナ内蔵で電波の飛びも悪そうと,コンピュータとしてのポテンシャルの高さからするとかなり割り切った仕様ですが,一人暮らしならこれで充分ですし,小型で超低消費電力(2.75W未満) 2というメリットもあります。 3

ルータ親機としての利用のみならず,中継器/コンバータとしての利用にも対応しているため,特にハックせずとも利用の幅はかなり広いでしょう。

……いや,ここまでならよくある開発ボードと言うこともできるでしょう。GL-MT300N-V2 を真にユニークにしているのは以下の点です。すなわち,なんとベンダ自ら中国価格で Amazon.co.jp で販売しており(しかも Amazon 発送),さらに驚くべきことに,技適にもしっかり対応しているのです。

私が知る限り,OpenWrt が標準搭載されて技適に対応した無線 LAN ルータは他に選択肢がありませんし,ベンダ独自のディストリビューションを採用したものでも,手軽に買える値段のものはありません。

カスタマイズ可能なルータを構築する用途に Raspberry Pi のようなシングルボードコンピュータを使うのはオーバースペックであり,発熱の問題に悩まされることにもなりましたが,超低消費電力な CPU を搭載したこの機種であればまさにピッタリなのではないかと思います(もっともこのマシン自体が Raspberry Pi と同程度に安定するのかはまだわかりませんか……)。

個人の勉強用はもちろん,大学や専門学校でのネットワーク技術の教材としても使えるのではないかと思います。

ただし,GL-MT300N-V2 は OpenWrt 最新版安定版 18.16.2 に対応しているものの,開発版リリースでは特に積極的にサポートされていないようであり,次の安定版リリースで公式対応から外れる可能性があることに注意しておく必要があります。

購入リストへ

今のところいじろうと思って放置しているデバイスが多い(La Frite ももうすぐ発送みたいですし……)のでモチベーションがありませんが,この値段はお値打ちですし,無線 LAN が使えるのはユニークです。ホビー感たっぷりの「マンゴー色」の筐体もブツヨクをそそります。いずれ購入したら紹介したいと思います。

Notes:

  1. なお,DD-Wrt は、カスタマイズ可能な Linux ディストリビューションとしてよりも簡単に使える代替ファームウェアとしての側面にフォーカスしている,プロプライエタリのドライバも多く導入することで対応デバイスを増やしている,といった方向性の違いがあるようです。
  2. 同じくらいの CPU と RAM を搭載した一般的なルータの消費電力は10〜20W
  3. もちろん,できればハイパワーモデルや業務用モデルの選択肢も欲しいところですけどね。

Xfce の絶対に覚えておきたいキーボードショートカット6選

キーボードショートカットは強い味方

キーボードショートカットを覚えておくといろいろと便利なのは,必ずしも GUI に頼らなくてもよい Linux 環境でも同じです。

ショートカットの一覧を頭から暗記するようなことはおすすめできませんが(自分自身の利用スタイルで利用頻度の低いものまで覚えるのは混乱の元ですし,だいいち退屈です),誰であれまずこれだけは覚えておくと便利だろうという最低限のショートカットだけを紹介します。他の多くのデスクトップ環境でも使いまわせるので,この機会に覚えてみてください。

絶対に覚えておきたい Xfce キーボードショートカット

ショートカット 機能
Alt + F4 ウィンドウを閉じる
Alt + F9 ウィンドウを最小化する
Alt + F10 ウィンドウを最大化する
Alt + Tab 画面のフォーカスを切り替える(ウィンドウを切り替える)
Ctrl + Alt + D デスクトップを表示
Ctrl + Alt + Del 画面をロックする

付録(の方がなぜか長い)・絶対に覚えておきたい Firefox のキーボードショートカット8選

ショートカット 機能
Alt + ← or Ctrl + [ 戻る
Alt + → or Ctrl + ] 進む
Ctrl + Tab 右のタブへ
Ctrl + K or Ctrl + J 検索バーにフォーカスを移動
Ctrl + F ページ内検索
Ctrl + T 新しいタブを開く
Ctrl + F4 or Ctrl + W タブを閉じる
Ctrl + Shift + T 閉じたタブを開きなおす

特に Ctrl + K と Ctrl + Shift + T を使いこなせると作業効率が上がります。

ジオシティーズが死ぬ日

とうとうこの日がやってきてしまいました。ウェブ上から Yahoo! ジオシティーズが消滅する日です。

見よう見まねの html で,たいした内容もないサイトを作ったものです。サイトを作ること自体が楽しかったのです。

あの頃,インターネットは大海原でした。検索エンジンとリンク集が海図で,寝食を忘れて航海を続けました。遥かに見える水平線は輝いていて,手を伸ばせば何でも手に入ると信じていました。

まさに,ひとつの時代の終わりです。本当に残念なことです。古き良き時代は終わりました。

青春を共に過ごしたはずのジオシティーズなのに,手元に残ったのは数百キロバイトの画像と html だけでした。

light-locker でのユーザ切り替え

あるユーザでログインしたまま別のユーザでもログインするユーザ切り替え user switching は,同じマシンを複数の人が利用する場合のみならず,用途に応じて環境を切り替える手段としても便利ですが,light-locker の場合,どのようにして利用するのかわかりにくいです。
GDM 環境の場合は多くのデスクトップ環境で切り替えに標準対応しており,lightdm でも xscreensaver では設定変更で機能を有効化できるところ,light-locker ではそのような設定が見あたりません。
xfce4-whiskermenu-plugin では ”gdmflexiserver” を呼び出すようになっていますが GDM 用ですし,検索してみると xfswitch-plugin をインストールするといいという話もありますが,これも GDM に依存しています。
もしや light-locker ではユーザ切り替えができないのかとも思いましたが,なんのことはない,lightdm のログイン画面をロック画面として利用する light-locker では「特別な切り替え機能は必要ない」というのが答えでした。
すなわち,画面をロックし(light-locker-command –lock),別のユーザを選択してログインすればユーザを切り替えられます。

GRUB を復旧したメモ

あるマシンで,某 OS のアップデートがどうしても失敗するので諦めて October 2018 Update のインストールメディアを作成して 1クリーンインストールしたため,MBR が書き換えられてしまいました。これでは,メインの OS である Debian GNU/Linux が起動できません。
以下は GRUB (GRUB2) を再導入することで問題を解決したメモです。

前提

  • Linux 関連領域は /(DM-Crypt で暗号化)と /boot(平文)に切り分けられている
  • 両パーティションともデータは無傷で,MBR が書き換えられているだけ

手順

1. Linux システムを USB ブートする

世に言う Live ディスクですね。Debian ではここにあります。
USB メモリへの書き込みは,Linux の場合,GNOME Disks (gnome-disk-utility) 2 を使うのが簡便でしょう。GParted (gparted) にはない機能もあり,入れておいて損はないソフトです。
使用するのはできれば同じディストリビューションの同じバージョン・アーキテクチャが望ましいでしょうが,GRUB 関連パッケージのバージョンがそれなりに近ければなんでも構わないかと思います。ちなみに今回は 64 bit Debian GNU/Linux 9 に対し 32bit の Linux Mint 19 で実行しましたが特に問題は生じませんでした。

2. 内蔵ドライブのパーティションをマウントする

内蔵ドライブの各パーティションを,/ をマウントした場所を起点に元あったように並べていくイメージです。
実例で説明したほうが早いでしょう。
修復したいシステムで
/dev/sda5 が /boot
/dev/sda6 が /
だったとしたら,
/mnt をマウントポイントにするとして,
/dev/sda5 を /mnt/boot
/dev/sda6 を /mnt
にマウントすればいいわけです。簡単ですね。
具体的には,以下のようになるでしょう。

# mount /dev/sda6 /mnt
# mount /dev/sda5 /mnt/boot

自分の場合,/ は DM-Crypt で暗号化されており手動でマウントするのはちょっと面倒だからと,Thunar(xfce 標準のファイルマネージャ)でダブルクリックして /media/ 以下にふつーにマウントしてしまいました。もちろん,これでも特に問題はありません 3

3. GRUB をインストールする

いよいよお待ちかね(?),GRUB をインストールします。
ここで注意すべきは,BIOS 互換モードでインストールされたシステムでは通常アーキテクチャ等を意識する必要がないのに対し,EFI モードでインストールされたシステムに対しては,対象システムにあわせたオプションを指定しなければならないということです。詳しくは Gentoo Wiki の表と Arch Wiki の該当項目をご覧いただくとして,i386 や x64 といった target と BIOS や EFI といった platform の組み合わせで指定すべきオプションが異なり,また,UEFI 関連ファイルのディレクトリを指定する –efi-directory や UEFI にどのような名前で登録するかを指定する –bootloader-id といった EFI 特有のオプションを指定する必要があります。
もっとも,実用上は「BIOS 互換か 64bit EFI か」だけに気をつければよいかと思います。
BIOS 互換モードか 64bit EFI モードか判別する方法として,修復したいシステムの /boot(上記の例の /dev/sda5)を見るというものがあり,EFI モードでインストールされたシステムには /boot/efi が存在し,/boot/grub/i386-pc ではなく /boot/grub/x86_64-efi が存在します。

BIOS 互換モードの場合(64bit/32bit 問わず)

# grub-install --root-directory=/mnt /dev/sda

なお,設定ファイルが破損している場合は,いったん削除して再構築する必要があります。その場合は以下のようになります。

# grub-install --root-directory=/mnt --recheck /dev/sda
# update-grub

64bit EFI モードの場合

# grub-install --root-directory=/mnt --target=x86_64-efi --efi-directory=/mnt/boot/efi --bootloader-id=grub --recheck /dev/sda

–recheck しているのは bootloader-id がディストリビューションにより異なる場合があるためであり,できればディストリビューションが使用している bootloader-id を確認し,それを指定することで,わざわざ再構築せずにそのまま流用するのが無難かと思います。
さて,これで完成です。

Installation finished. No error reported.

となれば問題ないはずです。再起動してみましょう。
ダメなら手順に誤りがないか確認して再実行です。

感想

以前にも経験はありましたが,もう5年くらい前の話で,実のところすぐにうまくいくとは思っていなかったのですが,ほんの小手調べのつもりでいじっただけで修復できてしまいました。
やはり Linux は血圧に優しい素晴らしい OS です……どこかの OS とは違って。

参考

GRUB – ArchWiki

GRUB2 – Gentoo Wiki

2019/1/10 EFI モードでインストールされている場合について追記

Notes:

  1. これが簡単にできるようになったのは素晴らしい。そもそも同じメジャーバージョン内でアップデートに失敗するなよという話ではあるけど……
  2. なお,インストールするには gnome-disk-utility,起動するには gnome-disks とパッケージ名が微妙に変わりますが,GNOME Disks (gnome-disks) とは,ツール群である GNOME Disk Utility (gnome-disk-utility) に含まれるソフトウェアのひとつの名称ということのようです。
  3. 例は以下も引き続き /mnt として説明します。

Linux でサスペンドからのレジューム後にタッチパッドが使えない時は

ラップトップ PC によっては,サスペンドからのレジューム後にタッチパッドが使えなくなる場合があります 1。BIOS/UEFI の設定で改善したという話もあり,どうも BIOS/UEFI の挙動に原因があるように見受けられますが,幸いにもドライバモジュールの再読込だけでも正しく認識されるようになります。具体的には,サスペンド時に modprobe -r psmouse,レジューム時に modprobe psmouse を実行してやれば良いわけです。
なお,最近の機種の場合,異なるバスのデバイスが使われている場合もあり,その場合には i2c_hid や rmi_smbus を試す必要があるようです。なお,これらのモジュールはタッチパッド以外にも使われている場合があり,アンロードは psmouse の場合ほど安全ではないため,事前に調査するべきでしょう。

さて,早速片付けてしまいましょう。
まずはサスペンド時に modprobe -r するサービスを書きます。

# vi /etc/systemd/system/tptweak-suspend.service
[Unit]
Description=Unload psmouse
Before=suspend.target

[Service]
Type=simple
ExecStart=/sbin/modprobe -r psmouse

[Install]
WantedBy=suspend.target

同様に,レジューム時に modprobe するサービスを書きます。

# vi /etc/systemd/system/tptweak-resume.service
[Unit]
Description=Load psmouse
After=suspend.target

[Service]
Type=simple
ExecStart=/sbin/modprobe psmouse

[Install]
WantedBy=suspend.target

あとは,登録するだけです。簡単ですね。

# systemctl daemon-reload
# systemctl enable tptweak-suspend.service
# systemctl enable tptweak-resume.service

非常にシンプルなサービスのため,たまには失敗するかもしれませんが,今のところうまく機能しています。

参照:
Synaptics タッチパッド – ArchWiki
電源管理 – ArchWiki
サスペンドの前後でコマンドを実行する。 – ガジェット好きの日記

Notes:

  1. いままでに何台かの富士通製で遭遇。

Debian Testing で最新の Firefox を使う

 Firefox のバージョンも60を数えた2018年。Shiretoko (バージョン3.5)がもう遠い昔のことであるように思われます。アドオン類もメインストリームは Quantum 対応に移りつつあり,Quantum アップデートによる改革は成功したと言えるでしょう。
 ところで,Debian GNU/Linux が採用している Firefox ESR は Quantum アップデート以前のバージョン52で,これをメインで使ってきた私は半年間に渡って世界の流れ(?)から取り残されてきたことになります。
 もちろん Mozilla が配布しているパッケージを導入することもできるのですが,/opt 以下にインストールすることは想像もしたくない,かといって ~/ 以下にインストールするのもユーザ権限で改変できるわけで気持ち悪い……というわけでなんとなく ESR を使い続けてきました。しかし,unstable (Sid) にある firefox が Mozilla による正式リリース版ほぼそのものだということを(今更)知ったので,unstable のレポジトリから持ってきてみました。偉大なる APT は我らを導く!
 基本的にはDebian Mozilla team APT archive のページにある通りなのですが,ひとつ重大な問題があって,この通りにするとシステム全体が unstable にアップグレードされてしまいます。こわい。なので,これに加えて Default-Releasae も指定してやる必要があります。具体的には以下のような手順になります。

  1. unstable のレポジトリを追加
    # vi /etc/apt/sources.list.d/10-unstable.list
    
    deb http://http.debian.net/debian unstable main
    

     

  2. Default-Release を設定
    # vi /etc/apt/apt.conf.d/10default-release
    
    APT::Default-Release "testing";
    

     

  3. firefox と firefox-l10n-ja をインストール
    # apt update
    # apt install -t unstable firefox firefox-l10n-ja
    

     
     以上で最新の Firefox がインストールされました。
     今の最新版は 60.0.1,検証期間が完了して Debian レポジトリの Firefox ESR が 60.2 に置き換わるまでにはしばらく時間がかかりますが,これでもう安心です。もっと早く気づくべきだった
     なお,Debian Mozilla team APT archive ページを見るに,このやり方を stable で実行することは推奨されないようです。実際に試してみると,なぜか libc6 等にまで依存関係があり巻き込んでアップデートしてしまうようで,たしかにこれはよくないです。stable ではおとなしく firefox-esr を使うか ~/ にバイナリを置くかするようにした方がよいかと思われます。
     
     
     
    以下は自分用メモ(読まずにコピペしないこと!)

    echo "deb http://http.debian.net/debian unstable main" > /etc/apt/sources.list.d/10-unstable.list; echo "APT::Default-Release "testing";" > /etc/apt/apt.conf.d/10default-release; apt update; apt install -t unstable firefox firefox-l10n-ja
    

Nextcloud プロバイダの無料プランを比較する

 自由ソフトウェアのオンラインストレージソリューション,Nextcloud をご存知でしょうか?
 簡単に言えば,Dropbox と Google Drive と Google Docs と Google Calendar をすべて合わせた上にマルチメディアやビデオチャットなどの機能も加えたものを自分のサーバで利用できるようにするという恐ろしい代物です。さらに,オンラインストレージ・コラボレーションツールとして定評があった ownCloud の創業者および主要開発者陣が独立してフォークした 1という経緯から,この多機能さにもかかわらずエンタープライズレベルの安定性があり,既に様々な組織で採用されているようです 2。Linux, Windows, macOS, Android, iOS, Windows Phone に対応した使いやすい公式クライアントが提供されており 3,大規模な組織から個人まであらゆるニーズに対応しています。

 Nextcloud ではユーザが自分自身でサーバを運用することが基本です。では,サーバ管理の手間なしに手軽に利用したい場合はどうすればよいのでしょうか? 開発元の Nextcloud GmbH ではホスティングサービスも提供していますが,法人向けプランのみです 4。もっとも,Nextcloud は自由ソフトウェアであるため,同一のソフトウェアでサービスを提供するサードパーティのプロバイダも存在します。プロバイダの一覧は Nextcloud 公式サイトで公開されており 5,こうしたプロバイダが提供するサービスには,安価な個人向けプランがあるのはもちろん,無料プランも存在しています。

 以下が,これらの無料プランを比較した表です。

プロバイダ名 DediSERVE Vault oCloud.de OwnDrive Pixel X e.K. Serverdiscounter Unixcorn Project Webo Hosting woelkli Cloud Storage Zaclys
運営主体 Dediserve Ltd. 個人(情報開示あり) 個人(情報開示あり) Pixel X e.K. 個人(情報開示あり) 不明 個人(情報開示あり) oriented.net GmbH Association la mère Zaclys
種別 非公開の株式会社(アイルランド) 個人事業(ドイツ) 個人事業(ノルウェー) 無限責任社員1名の会社(ドイツ) 個人事業(ドイツ) 不明(フランス?) 個人事業(スロベニア) 有限会社(スイス) 非営利団体(フランス)
運営主体設立年 2009 不明 不明 不明 不明 不明 不明 2014 1998
                   
容量(GB) 10GB 1GB 1GB 5GB 5GB 1GB 1GB 1GB 1GB
ファイルサイズ制限 不明 不明 不明 100MBまで 不明 不明 不明 不明 不明
                   
サーバ所在地 不明 ドイツ EU ドイツ ドイツ ドイツ 不明 スイス フランス
可用性(%) 99.99 非公表 非公表 非公表 99.5 非公表 非公表 非公表 非公表
定期バックアップ 不明 あり 不明 なし 不明 不明 不明 不明 なし
UPS 不明 あり 不明 不明 不明 不明 不明 不明 不明
サーバサイド暗号化 あり あり 不明 不明 不明 不明 不明 あり 不明
バージョン 不明 13.0.0 不明 不明 12.0.3 不明 不明 不明 不明(最新版)
サイトの言語 完全な英語対応 良好な英語対応 完全な英語対応 ほぼドイツ語のみ ドイツ語が多い ほぼフランス語のみ スロベニア語が多い 完全な英語対応 フランス語が多い

※ 2018年3月31日現在。Nextcloud 公式サイト掲載のプロバイダ一覧 https://nextcloud.com/providers/ に掲載されているサービスのみ。
※ 以下のサービスは除外しています。
Hostiso(情報不足), IndieHosters(情報不足), Open IT Store(情報不足), XT3(サーバ設定に問題), Quality Location UG(日本からのアクセスが遮断)

Comparison Chart of Nextcloud Providers’ Free (Gratis) Plans

Provider DediSERVE Vault oCloud.de OwnDrive Pixel X e.K. Serverdiscounter Unixcorn Project Webo Hosting woelkli Cloud Storage Zaclys
Organization Dediserve Ltd. Individual (disclosed) Individual (disclosed) Pixel X e.K. Individual (disclosed) N/A Individual (disclosed) oriented.net GmbH Association la mère Zaclys
Type Limited company (IE) Sole proprietorship (DE) Sole proprietorship (NO) “Eingetragener Kaufmann” (DE) Sole proprietorship (DE) N/A (FR?) Sole proprietorship (SI) Limited company (CH) Non-profit Organization (FR)
Established 2009 N/A N/A N/A N/A N/A N/A 2014 1998
                   
Server space (GB) 10GB 1GB 1GB 5GB 5GB 1GB 1GB 1GB 1GB
File size limitation N/A N/A N/A Up to 100MB N/A N/A N/A N/A N/A
                   
Server location N/A Germany EU Germany Germany Germany N/A Switzerland France
Availability (%) 99.99 N/A N/A N/A 99.5 N/A N/A N/A N/A
Backup N/A Yes N/A No N/A N/A N/A N/A No
UPS N/A Yes N/A N/A N/A N/A N/A N/A N/A
Server Side Encryption Yes Yes N/A N/A N/A N/A N/A Yes N/A
Server Version N/A 13.0.0 N/A N/A 12.0.3 N/A N/A N/A N/A (latest)
Web site language Perfect English support Good English support Perfect English support Mostly in German Many German pages Mostly in French Many Slovenian pages Perfect English support Many French pages

※ As of 31 Mar 2018. Within the scope of services listed on Nextcloud official website https://nextcloud.com/providers/
※ Services below have been excluded.
Hostiso (insufficient information), IndieHosters (insufficient information), Open IT Store (insufficient information), XT3 (problem with server configuration), Quality Location UG (access from Japan is blocked)

 表中にあるサーバサイド暗号化とはデータをサーバ上で暗号化して保管する仕組みで,経路を保護するエンドツーエンド暗号化(E2EE),データをローカルで暗号化したうえでアップロードするクライアントサイド暗号化とは区別されるべきものです。クライアントサイド暗号化と違い通信量は増加しませんが,原理上サーバ管理者による盗聴には無力です。
18/04/26追記:Nextcloud では各クライアント間の同期までを一連の通信とみなしているらしく,「end-to-end encryption」の語をクライアントサイド暗号化と同じ意味で使っているようです。 6
 大半のサービスは 1GB の提供となっており,10GB もの容量を提供している DediSERVE が圧倒的な存在感を持っています。運営主体の DediServe 社はこのリスト中では最も大規模な事業者であり 7,アイルランド企業であることから完全に英語に対応している,障害情報等の報告も充実しているといった強みもあって,大容量であるだけでなく安心感も大きいです。欠点は Nextcloud サービスではサーバ所在地が選択できず限定もされていないことで,DediServe 社が利用しているサーバには米国,香港,シンガポール,インドネシアといった法的リスクが比較的高い国に位置するものが含まれている 8ことに加え,アジアおよび北米のサーバは香港 PCCW 社のデータセンタを利用しているものが少なくないようです 9。もっとも,(Dropbox や Google のような)一般的なサービスの基準でいえばまったく問題にされないレベルのリスクですし,Cryptomator 等を利用してクライアントサイド暗号化で利用することもできます。
 DediSERVE 以外では Pixel X e.K. と Serverdiscounter が 5GB を提供していますが,どうも両方ともユーザ数が非常に少ないようですし 10,前者はそもそも有料プランとの差別化のためのファイルサイズ制限が厳しすぎます。
 結論としては,無料プランが前提であれば DediSERVE を選べば間違いないと思われます。
 18/04/02追記:登録を試みたところ,自動検出により不正な登録であると判断され,1) クレジットカードの発行銀行および発行国を証明する書類,2) 写真付き身分証明書のスキャンまたは写真,3) 住所が記載された公共料金請求書のスキャンまたは写真 のうち2点以上をアップロードするよう求められました。もちろん全く論外であり,この条件ではおすすめできません。
18/04/26追記:再度試みてみたところ,今度はすんなりとプランを追加できました。どういう基準になっているのか謎ですが,弾かれた場合も日を置いてまた試してみるといいかもしれません。