ファンレス・ヒートシンクなしの Raspberry Pi 4 Model B を冷やす画期的(?)な方法

Raspberry Pi 4 Model B では高性能な Cortex-A72 コアが採用されているため,今までの機種よりも消費電力が増大し,発熱がこれまで以上に大きな課題となっています。

Raspberry Pi 公式ブログにアップされたこの記事ではファームウェア調整の成果が紹介されており,発売時点で既に 3B+ よりもサーマルスロットリングが発生しにくかったうえに,開発中のベータ版ファームウェアでは更なる改善が実現していることがわかります。

ところで,実験を重ねるうちになにやら思いついたようで,HDMI ポートを上側にして 4B の基板を立てた状態で,負荷をかけてサーマルスロットリング発生までの時間を計ってみたそうです。その結果が以下。

なお「Pi 4 Launch Firmware」とあるのが初期版ファームウェアの Pi 4B の結果,「Pi 4 Beta Firmware」とあるのが最新ベータ版ファームウェアの Pi 4B の結果で,同「(Vertical)」とあるのが縦置き状態です。数字はサーマルスロットリング発生までの秒数で,数値が大きい=グラフが長いほど高成績です。

Raspberry Pi 4 model B でサーマルスロットリング発生までの時間のグラフ
Raspberry Pi Blog より引用

えっ,こんなに違うの!? 対流が効果的にはたらいた結果だろうと考察されておりますが,にしても予想外の圧倒的な効果です。そういえば,最近は Wifi ルータでも横置き不可のものが多いですね。煙突効果も含めれば,更に改善するのかも。

4B くらいになるとそもそも安易にファンレスで使おうとするべきではないとは思いますし,あくまでもヒートシンクなしという制限のもとでの話であることに注意が必要ですが(ヒートシンクなし縦置きよりはしっかりとしたヒートシンクをつけて横置きしたほうがよく冷えるでしょう),改造を加えることなく排熱を改善できるのは手軽かつ安全であり,知っておいて損はない話です。

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