RISC-V のスーパーコンピュータを理研が開発

理化学研究所が RISC-V プロセッサを採用したスーパーコンピュータ MDGRAPE-4A を開発しました。創薬分野における分子動力学(MD)シミュレーション専用に設計され,従来の汎用スーパーコンピュータを使用するより高速で計算が可能とのことです。

RISC-V は BSD ライセンスなどの自由なライセンスに基づき利用できる自由ハードウェアのプロセッサ ISA で,先行するプロジェクトとして OpenRISC があります。

RISC-V は仕様が完全に公開されており,自由なライセンスで利用できるため,特定用途のためのカスタマイズが容易かつ低コストであることが採用の理由であると見られます。

理研によると,MDGRAPE-4A は「RISC-Vをベースとした実用大規模システムとしては世界初」とのことです。低消費電力の組み込みプロセッサとしての利用は,既に Western Digital が自社製品のコントローラとして全面採用を段階的に進めていますが,高い計算能力が要求される用途においても,実証実験を超えた実用例ができることになります。

更に,米中貿易摩擦の影響もあり,RISC-V は中国でも急速に採用が広がりつつあります。

RISC-V の未来は明るそうです。


Japan’s governmental research institution Riken has introduced a newly-developed RISC-V based supercomputer; MDGRAPE-4A.

Thanks to free/open nature of RISC-V architecture, it comes with dedicated design for Molecular Dynamics Simulation in drug discovery and much faster than exist general purpose supercomputers.

According to Riken, MDGRAPE-4A is the very first RISC-V based large scale system for practical use.

This may another example of strength of software/hardware freedom and illustrates promising future of RISC-V.

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