ダイソーの 330 円（税抜 300 円）折りたたみヘッドフォン

リーズナブルな衝動買い

ダイソーに寄ったところ、電気製品売り場にいくつか新商品が入荷していました。550円のゲーミングマウスというのもありそちらも気になりましたが、まあ秋葉原の安物と値段もスペックもそれほど変わらず、どう転んでも実用にはなりそうにないので見送って、330円（税抜 300円）の折りたたみヘッドフォンを衝動買いすることにしました。

見た目はなかなか良い感じで、とてもコンパクトな折りたたみ式のオンイヤー型ヘッドフォンです。こういうギミックはある種のロマンですが、私がヘッドフォンを買うときは丈夫さと耳介全体を覆うオーバーイヤー型であることを重視しており、ちょうどその逆にあたるのでこの種の構造のヘッドフォンには手が出ないでいました。こういう冒険が気軽にできるのが百円均一にあるちょっと高い商品のよいところですね。

開封の儀（写真）

3方向が透明のなんだか立派なパッケージでデザイン性を誇らしげにアピールしていますが、妙に埃っぽいことやバリやヒケが多いこともアピールされてしまっています。

とはいえ、少し見た限りでは330円には見えず、これだけ余裕を取って入れてもまだ小さなパッケージが「いいもの」感を醸し出しています。

パッケージ下面にあるスペック表はこんな感じ。そのまま信用してよいのかわかりませんが、ともあれ数字上でも実際に使ってみた感じでもごく一般的な仕様で、インピーダンスが低めなので DAP やスマートフォンにもぴったりです。

取り出すとこんな感じ。小さくてかっこよく、値段以上の外観です。

展開するとこんな感じになります。頭が大きい男性でも問題なく装着できます……というか、かなり快適です。この点については後述します。

ケーブルは両出しですが、そのおかげか安いヘッドフォンでありがちな左右でちぐはぐな音が出る状態にはなっていません（当たり外れが大きそうですけど）。

3.5mm プラグは金色ですが、一般的な金メッキと違ってくすんでいます。ごく薄いか，真鍮むき出しかも？

かなり華奢ですが、しなやかな PP 樹脂なのでそれほど折れやすくはないでしょう。

L/R の表示が安っぽいシールを貼っただけなのは斬新です。どういうことなんでしょうこれ？　金型をひとつで済ませたほうがシール代よりも安く作れるんでしょうか？

サイズ調整もちゃんとできますし、耳に当たる角度の調整もできます。横に倒すことはできません。

ちゃんと柔らかなオンイヤー型イヤーパッドが付いています。

表面はよくある紙のような質感のポリウレタンで、PVC のものに比べ柔らかく蒸れにくく快適です。

側面にはソニーやフィリップスのヘッドフォンでよく見る同心円状の加工が施されており、値段以上の見た目に貢献しています。

サイズ感を示したかったと思われる写真。

実物を見るとかなり小さくて良い感じなんですが、どうも伝わりませんね……　手のひらに収まる大きさで、握りこぶしより一回り大きいくらいです。

使ってみた感想

装着感

意外なことに、これがかなり良好です。重量が極めて軽く、フレームが華奢でよく曲がり側圧が弱いため、圧迫感がなく、長時間つけていても首も耳も痛くなりません。それでいて、下を向いた際などにずれてしまうこともありません。

遮音性

見た目のとおり密閉型のようであり、ある程度の遮音性はあります。

オンイヤーなので期待は禁物ですが、開放型のように全くのダダ漏れというわけではありません。

音質

値段なりです。1500円前後の評判のよい機種とは比較になりません。良く言えば刺さらず聴き疲れのしない音、悪く言えば解像度が低くラジオみたいな音です。複雑なメロディではべたっとした塊になってしまいます。とはいえ際立っておかしな部分もないため不快感はなく、普通に使える感じではあります。

低音を強調するタイプですが、それも大して出ていないこともありバランスはそこまで悪くなく、インターネットラジオや映画の音声を聴き流すだけであれば問題ない程度です。

結論

見た目によらず、長時間の PC 作業用ヘッドフォンとして優秀な製品です。音質にさえ目をつむれるのであれば、買いです。

もちろん2000円も出せばもっとマトモな音質で装着感も同じくらいよい製品がいくらでもありますが、たった330円で、非常にコンパクトな折りたたみ式でもあるので、とりあえず引き出しに入れておいて損はないでしょう。

その後（耐久性に問題あり？）

2019/11/20 追記：その後毎日使っていたところ，プラグ付け根のケーブル皮膜がちぎれて中の銅線がむき出しになってしまいました。やはり安いだけのことはあるようです。しかし装着感は良いので，とりあえずテープを貼って PC 用ヘッドフォンとして使い続けています。