1000円のポケットマルチテスタ MASTECH M300
写真で見る MASTECH M300
手元に常備できるようなポケットテスタが欲しくて,秋月電子で MASTECH M300 というデジタルマルチテスタを購入しました。
小型タイプであるにもかかわらず値段は税込1000円とお手頃ですが,最近秋月が推している MASTECH という香港のベンダの製品であり,期待できそうです。このサイズで電流測定もできるというのが売りのようです。
これが M300 です。安いのに,見た目はなかなかかっこいい。
パッケージはこんな感じ。
裏にはスペック表が印刷されています。
塩ビのスリーブケースも付属します。
筐体の周りにぐるっと一周格納されているリードを引き出すとこんな感じ。ちょうど使いやすい長さです。
ただ,長さがかなりギリギリなので丁寧に巻かないとうまく収まってくれません(上の写真はうまく収まっていない図)。思ったほど手軽ではないのは残念です。
少し力をかけないと収まらず,リードが断線しないか心配です。この専用のプローブでないと収納できないわけで,リードの寿命が製品の寿命ということになるでしょう(普通のリードをはんだ付けしてポケットじゃないテスタとして使い続けることはできますが)。
電池交換等のための分解はネジ1本でできます。……こうして見るとやはり値段なりのチープさですね。とはいえ,ネジを金属で受けているなど,あくまで工具として設計されている感じはします。
電池は 12V アルカリ電池と少々特殊なものですが,テスタの電池は何年も持つので問題ないでしょう。ただ,デリケートなアルカリ電池しか使えず保管環境を選び,液漏れ防止のため切れていないか定期的に確認する必要があることに注意する必要があります。
なお電池の規格は「23A」というもので,ノーブランド品が秋月の店頭でも手に入りますが,国内ではパナソニックの「LR-V08/1BP」が同仕様のようです。少々高いですが,これをお勧めしておきます。
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パナソニック アルカリ電池 LR-V08/1BP
また,中国の振興専門商社「LiCB」取り扱いの 23A が安価に手に入ります。ノーブランド品ですが数が出ているようなので,下手に GP 等の並行輸入品に手を出すよりは安全でしょう。ただし,用途がこのテスタだけの場合については,3年の使用期限内には1本使いきれるかどうかだと思いますのでおすすめしません。未使用のまま液漏れすることになることでしょう。
M300 に話を戻すと,電池の他には,調整用らしき可変抵抗があります。
基板はツメで止められているだけであり,これも簡単に分解できます。フレキケーブル等を使わずバネ状のコンタクトで接続してある安心設計です。
液晶が接触不良になりそうで気になりますが,筐体裏蓋で機械的に押し付けることで接触を確保しています。
MASTECH M300 の機能面
……については,あまり詳しくないので,評価できません。ごめんなさい。
ただ,いろいろ試してみたところ低電圧ではやや不安定で,3V 未満では 0.05〜0.3V 程度高めに出る傾向があるようであり,精度にはそれほど期待しないほうがよいかと思います。
もっとも,自分がしているように,趣味で Arduino につなぐ回路をいじったり,PC 等のちょっとした調査・修理をする程度であれば何も問題なさそうな感じです。
DER EE DE-200A
なお私がメインで使っているテスタは,中学生の頃に買った DER EE の DE-200A です。
これも機能が絞られたエントリークラスの機種ですが,おそろしく頑丈で、精度も上々です。電池もマンガン電池が使えて安心です。リードもスナップオンで簡単に交換できます。趣味の工作程度なら一生モノじゃないかと思います。
筐体がけっこう大きいことがデメリットではありますが,最初の1台なら断然これがお勧めです。
余談
最近400円前後で出回っている「BT-168D」というノーブランドのバッテリチェッカは,なかなか正確でしかも 3V まで対応しており,かなりお勧めです。アナログメータモデルの「BT-168」というのもあるのでお気をつけください(そちらは1.5Vまでの対応のようです)。安く見かけたらゲットしておくといいかと思います。
20/04/15追記:
最近は Amazon マケプレでも安く出回っているようです。販売元の評価と納期には注意。
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