アフィリエイトなしのブログにおすすめの無料ブログサービス

ブログサービスについて検索すると,アフィリエイト用のブログについての情報ばかりが出てきます。

アフィリエイト用のブログでは,掲載する広告や内容についての規約の緩さや SEO などが重要な条件とされており,通常のブログを作成する場合とはニーズがかなり異なります。

本稿では,表現や情報提供を目的としたブログにおすすめのサービスを紹介します。

条件

考慮する条件

無料

無料ブログサービスには制限が多く,そもそも無料ブログサービス自体があまりおすすめできませんが,ここでは無料のものを前提とします。

料金が無料であることそれ自体よりも,クレジットカードなどの決済手段を登録しないでよいというメリットが大きいでしょう。

なお,団体ウェブサイトなど長期的な利用を前提とするのであれば,独自ドメインの採用を強くおすすめします。

広告が少ない

無料ブログサービスは広告を自動挿入することにより収益を得るというビジネスモデルのため,広告が表示されることは避けがたいですが,その量はサービスによって大きく異なります。

広告が多いブログサービスは,閲覧者の利便性が損なわれるのみならず,収益性や経営状態に問題があることも示唆しているため,避けたほうが無難です。

管理しやすい

10年程度前に作られた化石のようなシステムが使われ続けているブログサービスも多いです。特に国内サービスでは,UI の使いにくさどころかレスポンシブデザインに対応したテーマさえないことが多いです。

そのようなサービスでは,既存ユーザ離脱を防ぐため抜本的な改善をできないまま機能追加を続けた結果,UI がおそろしく煩雑で使いにくくなっています。既にその UI に慣れているのであればともかく,今からそのようなものに適応する必要もありません。

考慮しない条件

コミュニティ機能

Twitter や Facebook などの SNS の普及により,ブログサービス独自のコミュニティ機能はもはや有益なものではないため,ここでは考慮していません。

ブログサービス無料プラン

WordPress.com

概要

3 GB 1
独自ドメイン不可 2
有料版年間 6000 円〜 3

WordPress Foundation の共同創設者マット・マレンウェッグ氏が経営する会社 Automattic 社が提供するサービスです。WordPress ベースであることが特長です。

アクセス解析,パフォーマンス改善やセキュリティ向上がセットになった WordPress 公式サービス Jetpack が標準機能なのもポイントです 4。制限は多いものの基本操作は WordPress と同じであるため,オンプレミス(自前やレンタルサーバによるホスティング)やクラウド(トラフィック課金による外部ホスティング)でも WordPress を使っている場合に楽です。

WordPress ベースであるため,有料プランへのアップグレードでオンラインショップなどにも使えることも,他にはない特徴です。

かつては日本語対応が弱いのが欠点でしたが,いまは日本人スタッフもおり,ちゃんと日本語対応しています。時々広告が表示されることになっていますが 5,私は WordPress.com のサイトに広告が表示されているのを見たことがありません。

広告も少なく表示も少なく,快適に使うことができます。ある程度力を入れてブログをする場合,最終的にはオンプレ等で WordPress を使いたくなると思いますので,これが一番おすすめです。

ただし,CSS を編集できないという大きな欠点もあります。また,無料で利用できるテーマは Twenty Twenty のようなスマートフォンに“最適化”されたダサくて不便なテーマばかりで,これも目立つ欠点です 6

長所

  • WordPress ベースである
  • 細かいユーザ権限管理ができる 7
  • 広告がほぼ表示されない
  • 速い
  • 使いやすく安定している
  • Jetpack が使える

短所

  • CSS をカスタマイズできない
  • 無料で利用できるテーマが不便
  • 時々広告が表示される 8
  • 検索で上位に表示されにくい
  • プラグインは使えない 9

Blogger

概要

Google の他のサービスと共用で 15 GB 10 11
独自ドメイン可

Google が提供するブログサービスです。事業単体で収益を上げる必要がないため,他のサービスの有料版に迫るサービスを無料で利用できるのが特徴です。

圧倒的に大容量であるため,画像の多いサイトなどに最適です。ただし,容量は Google の他のサービスと共用であることにご注意ください。Google は電話番号を登録することで複数アカウントの登録も可能ですので,ブログ用のアカウントを取得するのがよいかもしれません。

多彩なテーマを利用でき,レスポンシブ非対応・レスポンシブ対応でもスマートフォン版では機能が減るような古いテーマも混じっている一方,WordPress.com のようにしょうもないものを強制されることもなく,コンテンツやユーザ層に合わせた適切なテーマを選択できます。

欠点は,Google であることに加えて,アップグレードパスを欠くことを挙げられます。個人用の趣味ブログぐらいにしか使えないかもしれません。

長所

  • 広告が少ない(PC からのアクセスではなし)
  • 速い
  • 使いやすく安定している
  • 検索で上位に表示されやすい(ただし日本ではあまり効果なし?)

短所

  • Google である
  • アップグレードパス(有料版やオンプレ移行)がない
  • 日本ではあまり使われていない
  • WordPress よりは使いにくい

はてなブログ

特徴

300 MB / 月
独自ドメイン不可
有料版年間 8,434 円

同じ運営元のソーシャルブックマーク「はてなブックマーク」に掲載されやすいことにより被リンクが集まりやすく,検索で引っかかりやすいのが特徴です。また容量制限が月ごとであるため,毎月容量ギリギリまで50ヶ月以上使えば Blogger の容量を超えます(現実的な想定ではありませんが)。

なお,NPO・公共図書館では,一定の条件を満たせば有料版を無料で使えます 12

欠点はやたらと表示が遅いことです。ユーザ数の急増に対してサーバが貧弱なことが原因のようであり,カスタマイズでの改善はできません。オンプレ WordPress,WordPress.com や Blogger に慣れていると記事更新にもイライラするかもしれません。ユーザの離脱も多くなるであろうことは想像に難くありません。なおこの遅さは有料版でも改善しないようです。

長所

  • 検索で上位に表示されやすい
  • (国内のブログサービスとしては)使いやすく安定している

短所

  • とても遅い
  • 広告がある(特にスマートフォンからのアクセスでは多い)
  • 有料版が高い

その他無料プラン

Tumblr

容量制限なし
独自ドメイン可

親会社の米 Yahoo! が経営難で AOL に身売りするなどサービスの継続性が危ぶまれていましたが, 2019 年夏に Automattic 社が格安で買い取ったことで将来の展望が見えてきました。

システムとしてはブログというよりも SNS に近いですが,Tumblr では無料で容量無制限・独自ドメインでの運用が可能であり,ブログとして使っている人もいます(なお Tumblr 自身は「ブログ」サービスであると自己定義しています)。

Facebook・Instagram では文章は長い文章は極力隠されて読まれないのに対し,Tumblr では文章主体の投稿でも問題ありません。もっとも,検討に値するのはやはり写真を主体とした投稿が多い場合でしょう。

私も試しに使ってみましたが,SNS 要素が邪魔に感じて,WordPress.com へ移行しました。SNS 要素があるとはいえ,SNS としてのエンゲージメントはほとんど期待できないので,SNS 要素を活用したい場合も通常のブログサービス + Twitter のような SNS という運用のほうがよいかと思います。

フラットファイル CMS (flat file CMS)

関係データベースを使わず CMS の機能を実現する「フラットファイルCMS (flat file CMS)」呼ばれるジャンルがあります。PHP は必要となりますが,関係データベースが提供されていない無料のレンタルサーバでも利用できます。

WordPress のような通常の CMS と比べてコンパクトかつポータビリティが高く,セキュリティ上も比較的堅牢にしやすいことが特長です。一方で,カスタマイズやユーザ管理の制約が大きく,サイトのコンテンツが増えたり複雑なことをしたりすることでパフォーマンスが落ちるおそれがあります。

GravPico などの採用例が多いようです。

静的サイトジェネレータ (static site generator)

近年,サーバサイドのプログラムで静的コンテンツを生成する「静的サイトジェネレータ (static site generator)」が流行しています。

コンセプトは flat file CMS と似通っていますが,flat file CMS を名乗るプロジェクトは関係データベースを使わずに使用感を WordPress のような CMS に極力近づけることを目指しているのに対し,static site generator を名乗るプロジェクトはむしろ CMS 登場以前の HTML エディタの現代化のようなコンセプトになる傾向があります。WordPress のような CMS の直接の代替を意図してないため,PHP 以外で書かれたものがあるのも特徴的かも知れません。

静的サイトジェネレータによるページには,Go 製で高速な Hugo と組み合わせて Github pages(無料で1GB・独自ドメイン可)をブログとして使っている例が多いようですが,他にもさまざまなプロジェクトが乱立し,活発に開発が進められている状況です。

制約が多いため汎用的に使えるものではなく,現在のところまだ実用というよりは実験的なものですが,静的コンテンツベースなので表示時に低負荷でセキュリティも堅牢であるため,用途によっては検討に値します。

HTML エディタ + オンラインストレージ

「ブログ」からはかなりかけ離れますが,BlueGriffonSeamonkey Composerのような古典的な HTML エディタを Dropbox や Sync.com,pCloud などのオンラインストレージで同期して使うことで,完全にローカルでの管理でありながら,ブログのようにさまざまな環境から更新することもできます。

利便性はかなり低く管理も非常に面倒ですが,サーバサイドでは PHP さえ使わないためセキュリティは非常に高く,枯れたソフトのため専門的な知識も必要ありません。

有料サービス

Star Domain + WordPress

年間 1,298 円〜 13
3 GB 14
独自ドメイン

有料ですが,私がよく使う方法にも触れておきます。

Star Domain ドメイン名を取得するとオマケとして 3 GB で PHP / MySQL の使える広告・使途制限なしのレンタルサーバが無料で付いてきます。データベースは 100 MB でひとつのみですが,WordPress のみであれば全く問題ありません。Let’s Encrypt による TLS にも対応しています。

その分ドメイン価格に上乗せされているというわけでもなく,運営会社のネットオウルは ICANN 公認レジストラで国内ではかなり安い部類です。月当たり 100 円ちょっとで独自ドメイン+完全なオンプレ WordPress が使えるというは非常に安いです。なお Star Domain でのドメイン取得なしでも無料で WordPress を使えるプランもありますが,機能が大きく劣る上に広告が表示されますので,それなら Star Domain に移管したほうがマシです。

パフォーマンスは高くもありませんが低くもなく,少なくとも無料ブログサービスとは雲泥の差です。プラグインで AMP 対応もできます。有料プランも安い部類で,需要に応じて簡単に切り替えられます(なお逆に有料プランから無料プランに切り替えることはできないようなので要注意)

欠点は自分で管理する必要があることで,自分で面倒を見ることができない場合は WordPress.com の有料プランを使うことが多いです。

完全に余談ですが,中小の事業を営んでいる方が業者にウェブサイトの構築を頼む場合,独自開発ではなく WordPress や Drupal などメジャーな CMS を採用しているところを選び,かつ保守契約も結んだほうが無難であるように思います(余談すぎる&専門ではないので具体的な理由には立ち入りませんが,要するに「セキュリティホールを攻撃されていない」ことは必ずしも「セキュリティホールがない」ことを意味するわけではないという話です)。

今では政府機関や大企業もかなりのサイトが WordPress や Drupal ベースで構築されています。たとえば,米国ホワイトハウス――トップクラスの技術を持った世界中の攻撃者が日々狙っていることでしょう――のウェブサイトは,(このしょぼいブログと同じ) WordPress で構築されています。

リソースや知識,コスト等の関係で CMS の適切な管理が厳しいなら,WordPress.com など商用サービスの業務用プランを利用するべきです。インフラをベンダが一括して管理してくれるため,パスワードと二段階認証の管理だけしておけば問題ありません。極めて低コストであり,自由度は劣るものの,見栄えのするサイトを簡単に作れます。

結論

オンプレ等でも WordPress を使っている場合や将来的に移行するつもりがある場合,ブログ以外の展開も考えている場合,複数のユーザでの管理が必要な場合などには,WordPress ベースの WordPress.com がおすすめです。

単に個人ブログとして利用する場合,画像などを多く保存する場合には大容量で手軽な Blogger がおすすめです。

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