サポート期間が終了する Windows Vista の代わりに Linux をインストールすべきでない5つの理由

 2017年4月11日に Windows Vista の延長サポート期間が終了するそうです。以後セキュリティホールが発見されても修正はされないということであり,Windows Vista を使い続けることは非常に危険となります。したがって可能な限り速やかに新しい環境に乗り換えることが必要になりますが,その中で,雑誌やウェブサイトなどで「Linux 1 に乗り換えれば無料で安全」という記事を目にした方も多いのではないかと思います。この記事は,そのような記事には書かれていない事実を伝え,時間と労力を浪費する人が一人でも減ることを期待して書いたものです。
 なお本記事はコンピュータに詳しくない方のために書いたものであるため,用語や解説に不正確な部分があることを予めご了承ください。

1. 買い換えたほうがずっと快適
 技術の進歩が日進月歩であることを指して,犬の1年はヒトの5,6年程度に相当するとされることから「ドッグイヤー」と言ったりしますが,ことコンピュータの世界では「マウスイヤー」なんて言葉が使われることがあります。マウス(ハツカネズミ)の寿命は2年程度とされ,じっさい,冷蔵庫や洗濯機などの家電であれば10年かかるような変化が毎年起きているのがコンピュータの世界です。
 Passmark というベンチマーク 2があります。その数値が公開されていますので,ここからお持ちのパソコンの CPU の数値を探してみてください。見つかりましたか? では,「1261」 という数値と比べてみてください。この数値がいったい何なのかというと,Atom x5-Z8350 という CPU の数値 3であり,2万円ちょいで販売されている 4 ASUS VivoBook R209HA など,現行パソコンの中で最低クラスのものの性能です。もちろん新品です。しかもこちらのほうがバッテリが持ちますし(公称9.5時間),液晶も綺麗で,軽量で(980g),発熱が少なく冷却ファンもありません。買った時は高くても,今ではそのパソコンの性能はこの程度です。それでも使い続けるだけの価値があるか,一度よく考えてみてください。

2. Windows 10 のほうが即戦力になる
 Windows Vista は大飯喰らいの OS 5 です。ちゃんと使うためには最低限デュアルコア CPU と 2GB 程度の RAM 6 は必要でしょうか。それくらいの性能があれば Windows 10 を動作させることができます。2万円近い出費はたしかに痛手ですが,まだまだ使い続けたい愛機であれば,決して無駄な投資ではないでしょう。なにしろ,使い慣れたソフトをこれまで通り使えることで,今までどおりバリバリ使い続けることができるようになるのですから。生産性を考えれば,下手に知らない OS を入れて置物にしてしまうよりお得です。

3. 新しく学ばなければならないことが多い
 Linux は Windows とは全く違った OS です。今までの経験は全く役に立ちません。たとえ表面的な見た目が似ていても,その中身は全くの別物です。「aptitude」の使い方を知っていますか? 「systemd」って何だか知ってますか? 英語のドキュメントは読めますか? 使いこなすためには,新しいことを恐れず自ら積極的に学ぶ姿勢がなければなりません。「そんなの面倒くさい」という方,今使っている Windows もイマイチ使いこなせていないという方,悪いことは言いませんので Linux に手を出すのはやめましょう。大切な休日を無駄にしてしまうだけです。多少のお金を出し惜しんで,短い人生の限られた余暇を面倒な作業で潰してしまうのは馬鹿馬鹿しいことです。もし Linux を検討する理由が節約なのであれば,「貧すれば鈍す」に陥っていると言わねばなりません。

4. 思っているほど軽くないし手軽でもない
 Linux は軽いらしい,という話を聞いたことがあるはずです。Vista 以降との比較で言えば,これは確かに嘘ではありません。しかし,決して魔法か何かが込められているわけではありません。まるで買い換えたかのような劇的な違いというのはありえません。もしお使いのパソコンの CPU の性能がイライラするほど低いのであれば,Linux でもやはりイライラしますし,多少マシにはなるかなという程度です。また,ページファイルに頻繁にアクセスするほどメモリが足りないのであれば,Linux でもやはりハードディスクにアクセスしっぱなしになります。また,軽いというのはやっている仕事が少ないということでもあります。Windows にある機能のうち,詳しい人に好まれない機能は省かれていることもあります。たとえば,Windows の「システムの復元」に相当する機能は Linux では搭載されていない場合が多いです。上級者向けのものでは自動アップデート機能さえ使われていないことも多いです。
 また,Windows でできることは違うソフトを使うことで Linux でもできる,という話を聞いたことのある方もいるかもしれませんが,こちらは嘘に近いです。動画や音楽などで DRM 7 の関わることは大抵できませんし,ゲーム用グラフィックボードは大抵 Windows より性能を引き出せません。「Wine で Windows 用のソフトを実行できる」というのも,複雑なソフト,3D グラフィック機能を多用するソフトでは使えないことが多いです。逆に Linux でしかできないことも多いのですが,単にパソコン用 OS として使う上ではあまり関係ありません。

5. そもそも Windows とは用途が違う
 Windows は最初からパソコン用の OS として開発されたもので,今も主にパソコン用の OS として使われています。また,商品として売るためのものであるため,可能な限り市場を大きくできるように作られています。一方の Linux は全く違います。Linux はもともと UNIX という OS と同等の環境が個人でも手軽に使えるように作られたもので,UNIX は研究所などで使われる高性能なサーバ 8のための OS でした。現在の Linux も同様に,殆どはサーバ用の OS として使われています。パソコン用の OS としての利用はあくまでもオマケ程度のものです。Linux がパソコン用の OS としても使われるようになったのは比較的近年のことで,パソコン用の OS として実用的になったのはここ10年くらいのことです。また,Linux は商品ではなく,多くの人が集まって進められているさまざまな非営利のプロジェクトの集合体です。誰でも自由に使える一方で,誰もが積極的に学び,更には開発に参加することが期待されているのです。したがって Windows と Linux では,同じ「使いやすい」という言葉でもその意味するところは違います。前者では難しい設定は隠されてユーザはボタンを押せば済むことを意味して,後者では技術的背景を理解したり自分好みに作り変えたりしやすいことを意味します。Linux は本来知識を身につけることに積極的な人のためのものなのです。
 
 Windows XP のサポート期間終了の時もそうでしたが,Linux に手を出してみたものの使いこなせず,こう言ってはなんですが逆恨みする人が後を絶ちません。彼らも最初は Linux に興味を持って触れたはずであるということを考えると,無責任に Linux への乗り換えを勧める記事は誰にとっても不幸なものであると思います。ここまで読んでいただいた方には,そのような不幸な道を辿ってほしくありません。Linux は Windows の「代用品」として使えるものではありません。「たけのこの里」を買う代わりに「きのこの山」で我慢するような話ではないのです(と争いの火種を蒔く)。
 とまあ,ここまで書きましたが,それでもインストールする人はインストールすることはわかっています。なにしろ私もそうでしたから。自分の場合,高校生の頃,たしか雑誌の付録についてきた Knoppix で初めて Linux というものに触れてから1ヶ月くらい,Windows Me が入っていたマシンに Debian をインストールしてから一週間くらいで apt-get を使ったり vim で設定ファイルを書き換えたりできるようになりました。それから間もなく Linux に完全に乗り換えて現在に至ります。慣れれば本当にいい所ですよ。ようこそ,Linux の世界へ!

Notes:

  1. 詳しい人向け:「Windows」や「macOS」との対比を意識し,この記事においては全て「GNU/Linux ディストリビューション」の意味で「Linux」という語を使っています。
  2. コンピュータの性能を計測するためのソフトウェアやその結果のこと。ただしあくまでも一定のテストの結果で,実際の使用感を調べられるわけではないので,あくまでも目安として利用しましょう。
  3. 17/3/26現在。
  4. 同上。
  5. Operating System の略で,「基本システム」と訳されることもある。その上でアプリケーション――ブラウザやオフィススイートなど――を動作させるためのシステム。
  6. メモリないし DRAM とも言う。ハードディスクではない方。
  7. Digital Rights Management(デジタル著作権管理)の略で,指定された環境でしか再生できなくするなどして権利者の意図しない利用を防ぐ機能のこと。反対する立場からは Digital Restrictions Management (デジタル制限管理)と呼ばれることもある。
  8. より正確にはミニコン,ワークステーションなど。

キングジム,折りたたみキーボードのモバイル PC「PORTABOOK XMC10」発表

フルサイズをコンパクトに、たためるパソコン「ポータブック」 | キングジム
【Hothotレビュー】キングジム 「ポータブック XMC10」 ~開閉型キーボード搭載のコンパクトWindows 10ノート – PC Watch
動画:キーボード変形Win10 PC『ポータブック XMC10』開発者ロングインタビュー – Engadget Japanese

 どこもかしこも判で押したような退屈でくだらないモバイル機器ばかりを出しているモバイル不毛の時代ではありますが,まだこの世の中も捨てたものではありませんね。なにしろこの「XMC10」が世に出ることができたのだから。
 XMC10 はスペックこそ近頃はやりの「PC の形をしたタブレット」ですが,そんじょそこらのガラクタとは一線を画しています。見てください,このキーボードを。名機 Thinkpad 701 を彷彿とさせる,ユニークな変形キーボードを搭載しているのです! 個人的にはこの手のギミックの有用性については懐疑的だったりするのですが,ともかくこれを実現させて世に送り出した心意気は素晴らしい。ポインティングデバイスもタッチパッドなんておもちゃじゃありません。Thinkpad Tablet で採用例のある人差し指で操作するタイプの光学式ポインティングデバイスです。でも,せっかくなら Thinkpad のような物理的なトラックポイントにして欲しかったですね。コストや厚さの兼ね合いから妥協もやむを得なかったのでしょうけども。閑話休題,液晶もあの忌々しいグレア液晶ではなく,屋外や日光の差し込む環境でも快適に使える安心のアンチグレア液晶です。このマシンはモバイルマシンであることに加えディスプレイが8インチとかなり小さめですので,ディスプレイが見やすいアンチグレアであることは重要なポイントです。プロジェクタの接続を念頭に置いてでしょう,変換コネクタ不要の VGA 端子も搭載しています。 
 一方で難点や荒削りな部分も目立ちます。まずは何より価格でしょう。Atom,RAM 2GB,eMMC 32GB というスペックで予価「9万円前後」というのは相当厳しいと言わざるを得ないでしょう。もっとも,独特で手の込んだ造り,ニッチ製品で数が出ることは期待できないことを考えると,仕方のないことだとは思います。バッテリ駆動時間が公称5時間というの厳しいです。バッテリ駆動時間は徐々に縮んでいくものであることを考えると,せめて8時間は超えて欲しいところです。また,バッテリが取り外せないのもマイナスです。そして,これはかなりクリティカルな問題ですが,重量が公称で820gと実はあんまり軽くありません。10.1〜13.3インチの普通のモバイルマシンと同じくらいあります。たとえば,予算をあと3万円ほど足せば,性能が遥かに上でバッテリも倍持って重量が85g軽い Let’snote RZ4 が買えてしまいます……
 とはいえ,これはキングジムの初のモバイル PC です。代を重ねるごとにユーザの声を取り入れて進化していった Pomera のように,これからユーザの声に応えて洗練されてゆくことでしょう。正直なところこの機種はそれほど売れないとは思いますが,それにこりず,第二弾・第三弾とユニークなモバイルマシンを投入していって欲しいものです。これからもキングジムのモバイル PC に注目していきたいと思います。

16/11/25追記:発売から一年近く経ったいま,値段は22000円前後まで落ちているようです。一般的なタブレット構成のラップトップより安いですから,これは間違いなく破格です。尤も特殊な仕様ですから「他のを買うならこれを」という勧め方はできません。ともかく,うっかり買ってしまわないよう気をつけたいと思います(?)

レノボが自社製 PC に悪質なアドウェア「Superfish」を載せて出荷した話

 何日も前の話ですが,別に速報したいわけでもないので気ままにメモ。経緯も面倒なので端折ります。上のリンクを見てください(丸投げ)。
 19日ごろから,レノボ製 PC の現行モデルの多くに「Superfish」という非常に悪質なアドウェアが組み込まれているということが大きな話題となり,レノボに批判が集まりました。内容や問題点については以下のページが詳しいですが,簡単に言えば,サーバとブラウザの間の通信を勝手に盗み見て改竄する(広告を挿入する)というもので,この機能を実現するために独自の証明書が信頼できる証明書として登録されてしまっているのですが,そのやり方がむちゃくちゃで,秘密鍵が抽出でき,悪用し放題となってしまっているというのです。

Superfishが危険な理由 – めもおきば

 Superfish がここまで問題視されているのは,技術的にあまりにお粗末で,第三者による悪用のリスクが非常に高いためでしょう。シュリンクアップ契約のようなものであれ,流石に何らかの合意は取ってあるでしょうから,合法ということにはなるはずです。しかし,もし仮にもっとうまく作られていたとして,リスクが限りなく低く保たれていたとしても,やはり企業として超えてはいけない一線を超えてしまっていると思います。暗号化通信への介入は,その当人のみならず通信の相手の機密をも侵すものですから,本来,片方の当事者のみの合意によって正当化されるべきものではありません。どうしようもない場合もあるでしょうが,それにしても,ウイルス対策など社会的に大きな意義のある目的に基づく場合について,必要最小限の通信を対象とすべきであり,かつ前提として,他に現実的に取りうるよりマシな選択肢がない必要があるはずです。しかも,パターンマッチングなどによる,安全保障上の危険分子や違法なファイルの共有者などの炙り出しのための非公開のファイルの“機械的検閲”が,少なくとも米国や中国などにおいては,事前・個別の令状取得や本人の合意がなくとも合法なものとして認められ,横行しているのが現実です。この文脈上,暗号化通信への介入への問題は人権としての表現の自由とそれに由来する通信の秘密についての問題にも繋がりうるものです。Superfish は暗号化通信を不必要に広範に暴くものであり,ただ単に「脆弱性を作りこんだ」という以上の意味があります。
 しかしまあ,暗号化通信への介入と書き換えという極めて重大な意味を持つ行為が,ただ単に広告を挿入するためだけに実行されたことも,この業界における消費者とメーカー・ソフトウェアベンダーの力の関係からすれば何ら怪しむには当たらないでしょう。なにせ,ユーザーのプライバシーについて,法律に規定されたごく最低限のものを除き殆どあらゆる権利がメーカー・ソフトウェアベンダーに留保され,ユーザーすなわち消費者の権利は彼らの EULA の書き方と良心にかかっているという状況なのです。「お客様は神様です」も考えものだとは思いますが,お客様が家畜か何かのように扱われるのはもう問題外でしょう。極端な例として,ここ数年,ロシア政府やドイツ政府がタイプライターの導入を検討しているというニュースが流れ 1,笑い話のように語られてきましたが,このいびつな業界慣行が是正されないままであれば,これが笑い話でなくなり,「機密情報は PC では扱わない」が常識となるのもそう遠い未来の話でもないかもしれません。

最後に,EFF 2 と MIAU 3 と Debian 4 の寄付ページヘのリンクを貼ってみたり。
Donate to EFF | Electronic Frontier Foundation
MIAU : 寄付のお願い
Debian — Donations

Notes:

  1. In the name of security, German NSA committee may turn to typewriters | Ars Technica
  2. 電子分野におけるユーザーの権利を守ることを目的とする米国の非営利団体で,世界的な影響力を持つ
  3. EFF と類似の目的に立つ日本の団体
  4. 特に影響力のある Linux ディストリビューションのひとつで,コミュニティにより民主的に開発され,Ubuntu や Linux mint のベースにもなっている

新発売のレノボ YOGA TABLET 2-851F はなかなかお買い得

 今月28日にレノボから「YOGA TABLET 2-851F(YOGA TABLET 2-8 with Windows)」という機種が国内発売されるようです。名前の通り,「スタンド付き」ギミックで知られる Android タブレット YOGA TABLET シリーズの Windows 8.1 with Bing 版のようです。この機種は8インチ液晶ですが,10インチ液晶を搭載しキーボードがセットになる以外は同様のスペックのモデル「YOGA TABLET 2-1051F」も既に5万円程度で発売されています(この機種のレビューを見ると概ね高評価で,2-851F も期待できそうです)。さてこの機種ですが,価格比較サイトでは発売前から既に最安値が32,000円を割り込んでいるという安さながら,解像度が1920×1200で,MS Office H&B 2013 も搭載しているというお買い得っぷりなのです。もはやおなじみ 32GB しかストレージがないmicroHDMI コネクタも miracast 等への対応もなく 1,内蔵グラフィックをいかした外部出力が不可能という弱点がありますが,タブレットとして使う前提であればそれほど困らないでしょう。それに MS Office くらいであれば USB-VGA でも問題ないはずです。IPS 液晶,公称15時間バッテリ駆動,重量 426g,Wifi は 11n 対応で Bluetooth も 4.0 と,ストレージや外部出力の他には特に弱点は見つかりません。この機種は8インチ Windows タブレットの新定番となることでしょう。

余談:
 DELL Stream 11 と類似したスペック・価格(199.99ドル)の ACER Aspire ES1-111M-C40S 同等とみられる ES1-111M-F12N という機種が先月から国内販売されていたようですが,どのショップも横並びで29,800円という価格になっています。

2015/4/11追記:
コメント欄でいただいた情報によると,Windows 版の本機種も実際には miracast に対応しているとのことです。

Notes:

  1. 14/12/16追記:日本版および米国版の製品ページを確認しても miracast 等について言及されていないことから対応していないと判断しましたが,Android 版のみの前機種でも言及がないものの実際には対応しているようなので,ひょっとしたらこの機種も対応しているかもしれません。少なくとも対応できない/しない理由は思いつきません

T100TA では Ctrl2Cap が使えないという話

同じことをしてハマっている人もいそうな気がしたのでメモ。ただし,あくまでも私が遭遇したトラブルの場合です。また,このトラブル自体は去年買ったばかりの時の話ですので,説明が大雑把なのはご容赦を。
ある日 T100TA がキーボードを認識しなくなり大いに焦ったのですが,結論から言うと,「Ctrl2cap」というソフトをインストールしたのが原因でした。これはキーボードの Caps Lock に Ctrl を割り当てるというもので,自分は Windows XP の頃から使い続けていました。詳しいところはよくわかりませんが,他の Windows8 マシンでは依然として使えているとの情報があるので,T100TA の作りの特殊さに由来するように思われます。あるいは単に自分が利用している他のソフトとの干渉かもしれません(T100TA で普通に使えているという方は教えていただけると幸いです)。

ついでのメモ:
Lenovo3000 v200 で無線 LAN を有効化できない(ドライバは当たっているが通信できない,有効化してもすぐ切れる,rfkill -list すると acer-wireless が soft blocked が yes となっていてどうやっても no にできない)場合は
11.10 – Unable to enable wireless on Lenovo 3000 V200 – Ask Ubuntu
rmmod acer-wmi すれば ok

T100TA:Truecrypt の力を借りて microSD カードの実用性を上げるメモ

<重要>
14/5/30追記
29日から,Truecrypt 公式ウェブサイトがダウンし,sourceforge 上のプロジェクトページで開発中止の告知と利用中止の呼びかけがされています。しかし不自然,不可解な点が多く,ウェブサイト改竄や米政府当局による圧力などの可能性も指摘されています。まだ正確なことは判明していませんが(考察や議論はここここ,twitter 検索などで),以下の二つを徹底してください。
・現在の Truecrypt ウェブサイトで新規公開されたバージョン「7.2」(復号のみ)は危険な可能性があるので,決してインストールしない。ウェブサイトにもなるべくアクセスしない。
・この騒動以前の最終バージョンである「7.1a」は安全と見られるが,改竄の可能性を指摘する声もあるので,正確な情報が判明して騒動が落ち着くまでは極力使用しないようにする。もちろん,この記事の内容も実践しないこと。

14/8/5追記
Truecrypt の件,今なお詳細が明らかになったわけではありませんし,コード監査も途中のようですが,7.1a 初公開当初のバイナリが世界中から提供され,ハッシュ値から現行 7.1a に改竄がないと判明したことから,世間ではひとまず安全らしいという話になっているようです。が,誰も安全だと保証しているわけではありません。この言葉は嫌いですが「自己責任」でお願いします。

 先月書いた記事の続編?です.
 あの記事で私は microSD の利用について「あくまでも補助的に」と述べました。この判断の理由としては,寿命についての懸念もありますが,やはり「何かの拍子に外れて紛失する恐れがあり,セキュリティ上好ましくない」というのが一番でした。しかしこの判断は,「データは暗号化されずに保存される」という前提に立ったものです。その前提を崩せば,すなわち microSD を暗号化ドライブとして利用すれば,内蔵 eMMC と同様に実用できるようになるはずです。「モバイルデバイスでそんなことしたら遅すぎて/CPU 負荷が大きすぎて使い物にならないんじゃないか」と思われるかもしれません。僕自身,おそらくこの「常識」ゆえにディスクを暗号化して使うという発想が今に至るまで出なかったのかもしれませんし,実際に試してみるまでは半信半疑でした。しかし,これが思いのほか実用的だったのです。
 microSD 上に置いた,Truecrypt で AES 方式で暗号化した仮想ドライブについて,前回と同じ条件(CrystalDiskMark,3回,100MB)でベンチを取ってみました。(画像で貼るほど重要でもありませんが)結果は以下です。
pic-20140426-101624
 以前にも増して物悲しい数字ですが,それでもまあ,きちんと用途を限定すれば使えないことはない速度が出ているかと思います。元が悪いので速度はある程度仕方ないとして,驚いたのは CPU 負荷の低さです。きちんと計測したわけではありませんし,処理の内容にもよって違うのですが,たとえばこのベンチマーク中も,CPU 負荷は最大でも22%までの間で推移しており,ほとんどの場合で10%未満に収まっていました。どうでしょう,まるで暗号化なんてしていないかのような低負荷ではないでしょうか。
 ここまでの低オーバーヘッド・低負荷が実現している理由は,Atom では Bay-trail から新しく追加された AES のハードウェアアクセラレーション機能「AES-NI」にあります。AES-NI 自体は目新しいものではないのですが,長らく Core i5 以上の CPU にしか搭載されてこなかった「贅沢機能」でした。それが,Haswell で全 CPU に搭載されるようになったのに合わせて Bay-trail から Atom/Celeron にも搭載されるようになったようです。Atom が組み込み用 CPU に毛が生えた程度のものだった数年前からすると,もはや隔世の感がありますね。
 寿命の心配は依然として残るわけですが,これで,ダウンロードディレクトリや Dropbox ディレクトリ,(それほど重要でない)ソフトの置き場としてなら,活用できる! というわけです。ただし注意として,あくまでも SD カードとして認識されているためか,Truecrypt では,ドライブやパーティションそのものを暗号化することができません。Windows XP までであれば偽のドライバでシステムを騙すというダーティなテクニックがありましたが,最近は署名のされていないドライバは使えないのでおそらくこれは利用できないかと思います。そのため,microSD に tc ファイルを置いて利用することになります。こうするとシステムの水準での起動時自動マウントはできませんので,利用方法によってはトラブルが発生することがあります。たとえば自分は暗号化仮想ドライブを Dropbox のファイル置き場として利用しているのですが,そのままでは Truecrypt によるマウントの完了より先に Dropbox アプリが起動してエラーになることがあります。そのため,スタートアップに置くスクリプトを少し工夫して書く必要があります。個人的には,以下の vbscript で対応しています(この言語には初めて触れました……)。

set objWshShell = WScript.CreateObject(“Wscript.Shell”)
objWshShell.Run “C:Progra~1TrueCryptTrueCrypt.exe /v (tc ファイルの場所) /lz /q /k (keyfile の場所)”,1,1
objWshShell.Run “C:Users(ユーザ名)AppDataRoamingDropboxbinDropbox.exe”

 Truecrypt の作業完了を待って Dropbox を起動させるという流れです。詳しくは後述の参考サイトをご覧ください。keyfile のありかを平文で記述していてセキュリティも何もないのですが,この用途ではこんなもんで充分なはずです。心配ならシステムドライブを暗号化すれば ok(少なくとも大幅にマシにはなる)でしょう。もっとも,取り外し不可の eMMC を採用しているこの機種でそこまでしても,捜査当局に追われているとかの場合以外には役には立たないと思いますが……
 それでは,よい T100TA ライフを。

参考:

ASUS TransBook T100TA レビュー Part2

さてさて,けっこう間が空いてしまいました。どうせ誰も読んでいないと思うのでこんな感じのだらけっぷりで更新してゆこうと思います。よろしくお願いします。今回は T100TA のタブレットとしての活用についてです。
ただ…….ひとつ問題がありまして,予想以上に自分は Metro UI を使っていないんですね。大企業 MS が執拗にプッシュしているくらいだからきっとそれなりに使えるものなんだろうと思って使ってはみたのですが,結局のところタブレットスタイルで利用している時でも9割以上はデスクトップ画面を開いています。いわゆるタブレットという感じではなく,「キーボードがなくタッチパネルが付いた PC」です。これはこれで,いやこれだからこそ,便利ではあるのですが……これにはいくつか理由がありまして,1)自分は画面が指紋で汚れるのが嫌でタッチペンで操作しており,Metro UI よりも(旧来の)デスクトップの方が使いやすい。2)それに指を使って操作した場合で比較してもデスクトップでもそんなに不便はない。3)そしてなにより,そもそも Store アプリが質・量ともにあまりに貧弱で不便。いやはやまったく。

まあ,使っているアプリの紹介でもしてお茶を濁させていただこうと思います。

事務など
File Browser
(Dozrekt)
シンプルなファイラー。Skydrive 領域にもアクセス可能で,フェイバリット(ブックマーク)機能アリ。カスタマイズ性の低さが玉に瑕ですが,よいソフトです。

Foxist Mobile PDF
(Foxist)
ご存じ Foxist Reader の Metro 版。MS 版・Adobe 版・Foxist の PDF リーダーで手持ちの何種類かの日本語電子書籍 PDF を開いてみて,すべて正しく開けたのはこれだけでした(ただしそれでもカギカッコなどが少しおかしくなります)。なんともお寒い状況……

あんしんブラウザ
(Trend Micro, Inc.)
どうやら,デスクトップ版ソフトに Metro UI も備わっている場合でも,既定のブラウザに設定した場合のみ利用できる仕様となっているようです。しかし IE を既定のブラウザにするなんてまっぴら。Firefox という手もありますが,いかんせんまだ Aurora。そこでこのアプリを導入し,Metro UI で使う場合はこのブラウザを使うことにしました。すべての要素に対応しているわけではありませんし,あまり使いやすいブラウザとも言えませんが,安心して IE を削除できるようになります(?)

Evernote Touch & Skitch
(Evernote)
紹介だけはしておきますが,デスクトップ版のソフトを使ったほうがいいかも……

ゲームなど
Music Maker Jam
(MAGIX)
あらかじめ用意された素材を並べるだけで作曲(ごっこ)をできます。素材の品質が高く,いじっているだけで楽しい。テンポも自由に設定可。追加素材を in-app 購入可。

FigerPiano
(soneru)
よくあるピアノアプリ。よさそう。(弾けないけど)

SushiChop
(Rogue Rocket Games LLC)
スシマスターの孫となり,スシチョップを極めましょう。オー,イッツジャパニーズトラディションネ!

……まだ有料アプリは一本も購入しておりません。というか欲しいと思えるソフトがない。Windows Store はお寒い状況だとは聞いていましたが,よもやこれほどまでとは。ポイント5000円分を期限までに使いきれるだろうか。