3大キャリアの Android 端末に捜査当局が GPS 位置情報をこっそり抜ける機能が搭載へ

携帯のGPS情報、本人通知なしで捜査利用 新機種から:朝日新聞デジタル(2016/5/16)

  • 総務省の個人情報保護ガイドライン改訂に基づき,捜査当局が対象者に通知せず GPS 位置情報を取得できる端末が登場する。
  • ドコモは次に発売する端末の一部から対応。これまでに発売した端末についてもソフトウェアアップデートで対応させる方針。KDDI,ソフトバンクも対応の意向。
  • ドコモによると,GPS をオフにしている場合や iPhone ではこれまでどおり取得できないという。

 まあ政府では既定路線でしたし,位置情報の捜査での利用自体についてはある程度は仕方ないという感もありますが,こんな重大なことを総務省のガイドライン改訂だけで早速変えちゃうんですねえ。ノリノリですねえ。キャリア・メーカ側から法廷闘争どころか何の抵抗も見られず丸飲みしたことは,今までを考えれば予想通りとはいえ,それでもがっかりしました。
 日本において,通信の秘密やプライバシへの権力の介入は欧米と比べても比較的少ない印象がありますが,自由であるということの重要性が認識されているからではなく,単にこれまで為政者にそれを利用する発想や能力がなかっただけという,わかりやすい例でしょう。同時に,米国とは違い,企業には政府の方針に(たとえ形ばかりであろうとも)抵抗するような気骨はなく,また市民の側でも大多数の人は自らの自由の重要さについて考えてはいない,という実情が現れました。
 なお,あくまでも Android のみが対象となり,iPhone ではこれからもこっそりと位置情報を抜くことはできないようです。これは,AOSP をベースに各メーカが手を加える Android とは異なり,iPhone (iOS) ではキャリアの意向に基づいてシステムに手を加えることはできないというのが理由でしょう。不自由であることが却って自由の保護に役立つとは皮肉なことです。明治時代,不平等条約が改正されて治外法権が無くなれば日本で唯一表立って体制批判を行える存在である外国人知識人がいなくなってしまう,という理由から,民権派の間では不平等条約改正に反対する意見も根強かったそうですが,今の日本はまだそんなレベルなのでしょうか。
 また GPS をオフにしていれば位置情報は取得されないとのことですが,技術的な問題や政治的判断で今のところできない/やらないだけなのか,何か法的な判断に基づくものなのかはよくわかりません。たぶん前者だと思いますが。
 救いは,今のところ「義務」ではないことです。すなわち,キャリア以外から日本メーカ以外の端末を購入するのであれば,この問題を持たない Android 端末を今後も容易に入手可能でしょう。MVNO 普及のおかげで,日本の電波法規に適合した,キャリアとの契約によらない白ロムの選択肢が増えています。そもそも Android (と Google アカウント)自体がプライバシという面では問題が非常に多いのですが,アプリの対応 OS,価格や電波法規などから Android 端末を持たねばならない局面が多いのも事実です。そうした場合においては,技適取得済みのグローバルモデル,たとえば Nexus シリーズなどを使うことが,よりマシな(そしてより自由を求めているという意思表示になる)選択肢となるでしょう。

Twitter などを眺めているとこの件について誤解している人が多いようなので,補足情報。

  • 記事にあるとおり,令状はこれまで通り取る必要があります。充分な精査がされずこの仕組み自体有効に機能していないという指摘もありますが,それは制度の問題とは別の話。
  • 基地局ベースの位置情報はこれまでも本人に通知されることなく捜査に利用されています 1。ただし基地局情報と GPS データでは精度が全く違います 2。また,利用されていたという事実は利用することに問題がないという根拠にはならないという論点もあります。

Notes:

  1. 例えばこの記事 Listening:<通信事業者指針>改正へ 携帯位置情報を通知なく捜査利用 – 毎日新聞 – http://mainichi.jp/articles/20150525/org/00m/040/006000c
  2. 基地局による測位は数百メートル〜数キロメートルの精度と言われています。例えば秋葉原でいうとラジオセンターから TSUKUMO eX. までが300メートルくらいで,それが二次元に……いやそっちじゃなくて……広がっているのです。しかもそれは最も正確に測定できた場合の話です。一方でスマートフォンの A-GPS は,概ね10メートル程度までの誤差でトラックでき,空がよく見えて静止していればほぼぴったりになることもしばしばです。

Firefox のマウスホイールでのスクロール量を増やす

ブラウザだけスクロール量を増やしたい。IMWheel みたいなのもあるけど,めんどくさ大げさな気がする。そんな時に。

1, about:config を開く

2, “mousewheel.system” で絞り込み

3, “mousewheel.system_scroll_override_on_root_content.enabled” を false から true にする(Windows ではデフォルトで true らしい)

4, “mousewheel.system_scroll_override_on_root_content.vertical.factor” をデフォルトの 200 より大きい任意の値,たとえば400にする

5, 横スクロールも増やしたい場合は,”mousewheel.system_scroll_override_on_root_content.horizontal.factor” の値を同様に変更する。

調べてみると,なんだか似たようなオプションがいろいろある上スクロール量ではなく加速度を上げるというアプローチもあってややこしいけど,ともかく自分の場合は上の設定だけで期待した通りの挙動になった。
Chromium (Chrome) では,ブラウザ本体の設定ではできないらしく,たとえば「Chromium Wheel Smooth Scroller」などのアドオンを導入する必要があるらしい。

参照:
Gecko:Mouse Wheel Scrolling – MozillaWiki
Can anyone explain mousewheel.default.delta_multiplier? • mozillaZine Forums
xorg – How to change my mouse wheel scroll rate? – Ask Ubuntu
29.0.1 Mouse Wheel : firefox

Debian 8 jessie + xfce 4 で xscreensaver から light-locker に移行する方法

 前置きを書いてたら長くなったので本題から先に。

 light-locker は lightdm に依存する画面ロックツールで,xscreensaver や gnome-screensaver の代替として利用可能。ただしスクリーンセーバ機能や独自のロック画面は提供せず,ロック画面として lightdm のログイン画面を利用する。Debian の xfce および LXDE の標準のセットアップではディスプレイマネージャとして lightdm を使用しているので,そのまま利用できる。

 レポジトリにあるので,apt でインストールできる。

# aptitude update
# aptitude install light-locker
# aptitude purge xscreensaver xscreensaver-data

 xflock4 は xfce のスクリーンロックを管理するプログラムで,実体は簡単なシェルスクリプト。xscreensaver, light-locker, gnome-screensaver という優先度でデーモンにコマンドを与え,そのうち存在するものが画面をロックするという仕組み。標準で light-locker にも対応した設定になっているので,特に何かする必要はなし。

$ cat /usr/bin/xflock4
...
for lock_cmd in \
    "xscreensaver-command --lock" \
    "light-locker-command --lock" \
    "gnome-screensaver-command --lock"
do
    $lock_cmd >/dev/null 2>&1 && exit
done
...

 xflock4 がそのまま使えるので,画面ロックまでの時間の設定は xfce 電源管理 (xfce4-power-manager) から可能。
 いじょ。

追記:
 Debian 8 における lightdm の初期設定では,ログイン画面にユーザリストが表示されないため,画面ロックを解除するたびにユーザ名も入力せねばならずやや煩雑。ユーザが自分のみであれば,ユーザ名のリストを表示する設定にすることで xscreensaver や gnome-screensaver の画面ロックと同じ手軽さになる。

設定ファイルにある「greeter-hide-users=false」のコメントアウトを外してサービスを再起動する。

# vi /etc/lightdm/lightdm.conf
...
greeter-hide-users=false
...
# service lightdm restart

追記その2:
 lightdm のログイン画面に戻るためか,画面のロック後に時間経過で自動的にサスペンドやシャットダウンをさせる設定(たとえば,20分間無操作で画面ロック,1時間無操作でサスペンドという設定)が,ユーザ権限では機能しない。複数人が同時にログインするマシンでない場合,以下の設定で解決する。

# vi /usr/share/polkit-1/actions/org.freedesktop.login1.policy
        ......
        <action id="org.freedesktop.login1.suspend">
                ......
                <defaults>
                        <allow_any>auth_admin_keep</allow_any>
                        <allow_inactive>auth_admin_keep</allow_inactive>
                        <allow_active>yes</allow_active>
                </defaults>
        </action>
        ......

これを

        ......
        <action id="org.freedesktop.login1.suspend">
                ......
                <defaults>
                        <allow_any>yes</allow_any>
                        <allow_inactive>yes</allow_inactive>
                        <allow_active>yes</allow_active>
                </defaults>
        </action>
        ......

こうする(allow_any と allow_inactive を auth_admin_keep から yes に変更)。

追記その3(17/03/20):
 どうしたわけかいつの間にか(おそらく前回 dist-upgrade してから)また画面ロック後のサスペンドが効かなくなってしまっていました。設定ファイルを見るとデフォルトの状態に上書きされてしまっているようです。普通はこういうことはありませんので,何らかの手違いでしょうか。たしかにまあ,本来は考慮されていない使い方なわけで,セキュリティに深く関わる機能であることを鑑み,念のため Light-locker を使う時は画面ロック時=サスペンド時としたほうがいいのかもしれません。(しかしデスクトップ環境の電源管理ユーティリティとの統合を考えるとこの仕様?は問題があると思います)
 ところで xscreensaver の一件は Debian では xscreensaver から単に警告表示部分を取り除くことで対応する方向性のようですが,個人的には,他の部分――名称と見た目も変更しておいてくれないものかと思います。仮想パッケージとして “xscreensaver” からのエイリアスを残しておけばあえて xscreensaver としての登録にこだわる必要はないと思いますし,なによりあのロゴを見てウイルスかと勘違いされたことがありますので……(笑)

 以下前置きです。

 4月1日から,xscreensaver を使用している Debian jessie システムで,ログイン時に「This version of XScreenSaver is very old! Please upgrade!」(このバージョンの XScreenSaver は非常に古いです! アップデートしてください!)と書かれた仰々しく目立つポップアップウィンドウが出るようになり,物議を醸しています。同じ文面は xscreensaver のロック画面にも現れ,xscreensaver の設定画面には以下のような強い表現さえ使われています。「This version of xscreensaver is VERY OLD! Please upgrade! http://www.jwz.org/xscreensaver/ (If this is the latest version that your distro ships, then your distro is doing you a disservice. Build from source.)」(このバージョンの xscreensaver は非常に古いです! アップデートしてください! http://www.jwz.org/xscreensaver/ (もしこれがお使いのディストロが提供する最新のバージョンである場合,そのディストロはあなたに害を与えています。ソースからビルドしてください。))このメッセージは,作者である Zawinski 氏が書いたもので,そのバージョンのリリースからどれくらい時間が経過したかを見て,単純に12ヶ月を超えると表示される仕組みになっているようです。
 この問題について Debian のバグレポートメーリングリストに投稿した方が現れたのですが,そこへ作者でありこのメッセージを書いた本人である Zawinski 氏が登場して反論し,かなりの荒れ模様となっています。

#819703 – xscreensaver: please disable “This version of XScreenSaver is very old! Please upgrade!” message – Debian Bug report logs

両者の主張の要点は以下の通り。
Zawinski 氏:

  • 古いバージョンの xscreensaver をいつまでも提供し続けるディストロのせいで,既に修正したバグについての修正依頼が何度も舞い込み,大変迷惑している。
  • 私は言う,「あんたの使っているディストロはクソだ」。だけど彼らはいつもこうだ。「でもソースからコンパイルするなんてどうすればいいのかわからないんだけど 1
  • 古いバージョンのソフトウェアを何年も使い続けるなんてどうかしている。最新のバージョンを使うようにすべきである。仮にそれができないなら,私のソフトウェアを Debian から取り除いてくれ。
  • ライセンス上はこの要求を無視する権利もあるが,合法的なことと正しいことは違う。

反対意見:

  • まず,表示される警告メッセージがあまりに無礼かつ攻撃的である。ユーザにとって迷惑であり,社会通念上問題がある。
  • Debian の stable(安定版)リリースでは,バージョンは2年ごとのリリース時点で凍結し,セキュリティホールや重大なバグのみについて最低限の修正を加える仕組みになっている。これによって,修正に伴う新たな問題の発生を極力抑え,システムの安定性を長期的に最大限高く保つことができるようになっている。この仕組みを理解できていないのではないか。
  • 標準的な Debian システムに含まれる千数百のパッケージそれぞれがこのようなことをすれば,システムは不安定になり,ひどいことになる。
  • Debian における xscreensaver のバグは Debian のバグトラッキングシステムで管理されており,理論的には,直接メールなどで Zawinski 氏に報告が行くことはないはずである。仮に来ても,単に無視すれば手間ではないはずだ。
  • バージョンが古いことそれ自体はバグではない。
  • そもそも xscreensaver は自由ソフトウェアライセンスで提供されており,作者がその使われ方についてどうこう言うことはできない。ライセンスに規定されている以上の要求はソフトウェアの自由と相反するものである。

 そんなわけで,現在「レポジトリから xscreensaver を取り除け」(Zawinski 氏)という主張と「アホ言うな」という反応の間で侃々諤々の,というか感情的すぎるきらいのある議論が行われています。
 個人的には,ハードウェアに効果的な省電力機能が搭載され S3 スリープも普及しきった今ではスクリーンセーバの存在意義はかなり限定的であるように思いますし,xscreensaver のルックスはいかにも昔風で今時のデスクトップに合わないと思いますので,これを機にスッパリ xscreensaver を離れてもいいんじゃないかと思いますがね。
 Zawinski 氏が優れたハッカーであり,これまでコミュニティに多大な貢献をなしてきたことは疑う余地がありませんが,氏の理想は古き良き時代のハッカー文化にあり,それは今の世の中と少し乖離しているようです。昔は技術力こそが力であり,コードの書けない,ましてやコンパイルさえできないユーザは,”luser”(user + loser)として蔑まれました。しかし時代は変わりました。今や Linux ディストリビューションはハッカーのみならずコンピュータ科学以外の分野の研究者,医療従事者,ごく普通の事務職員までが日常的に使用するものとなりました。多くのニーズに応えるためにシステムがより大きく複雑になる一方,コミュニティへの貢献の道はあらゆる人へと開かれ,コーディングに限らず,各人のできることでのコミュニティへの貢献が尊重され,かつ必要とされるようになりました。ハッカーならぬ私はこの新しい時代はとても素晴らしいものだと思っていますが,古くからのハッカーにとっては必ずしもそうでもないのかもしれません。
 ともあれ,早期の円満な解決を祈っています。

参照:
#819703 – xscreensaver: please disable “This version of XScreenSaver is very old! Please upgrade!” message – Debian Bug report logs
Bug #1406825 “xscreensaver complains “This version of xscreensav…” : Bugs : xscreensaver package : Ubuntu
light-locker/README at master · the-cavalry/light-locker · GitHub
Set up light-locker with XFCE action buttons. / Newbie Corner / Arch Linux Forums
14.04 – Authentication required before suspend – Ask Ubuntu

Notes:

  1. ソースのコメントでは “herp derp I eat paste” と続く。要するに知識も調べる気もないユーザを揶揄しての囃し文句。

ドメインとサーバの移転

 ドメインとサーバを移転しました。MiniBird の一番下のプラン(月250円)ではあるものの,元々が StarDomain の無料オマケサーバだったので大きなグレードアップです。とはいってもアクセス数増加への対応だとか応答速度向上だとかそういうのではなく,「今までのドメイン名を別の用途に使いたい」というきわめて消極的な理由からの移転で,サーバを変更したのはオマケサーバの SQL データベース付きプランの新規割振が終了しているというだけの理由からだったりします。無料で MySQL 付きのサーバもいろいろあるんですが,どれも広告が出るんですよねえ。僕はあまり広告が好きじゃないんです。それから,古すぎるなどの理由で役に立たない記事は今回ついでに公開を終了しました。
 そのうちまた移転しないとも限らないので,今回したことのメモを残しておきます。
 なお,はじめに断っておきますが,今回私が試した「WordPress 標準のエクスポート機能」はあまり賢明な選択肢とは言えません。よほどの PC アレルギーでもない限り,FTP クライアントでファイルをコピーして phpMyAdmin でデータベースをインポートするやり方のほうがよほど早く終わるでしょうし,サイトの規模が大きくなったり数が多くなったりしても使えるテクニックです。現状,WordPress 標準のエクスポート機能は,扱えるものが少なすぎてサーバ移転の手段としてはあまり実用的ではないと思います。というか,そもそもそういう使い方は主だった使い方としては想定されていないのかもしれません。

1, 古いサーバの WordPress にログインし,サイドバーの「ツール>エクスポート」を開き,全てのデータをエクスポート・ダウンロード。
2, 新しいサーバに WordPress を導入し,「ツール>インポート」を開き,「WordPress」を選択。初回は「WordPress インポートツール」の導入を求められるのでこれを導入し,再度同じ操作をする。先ほどダウンロードした xml ファイルをアップロードする。「添付ファイルをダウンロードしてインポートする」にチェックを入れると,画像などを古いサーバから自動でダウンロードして展開してくれる。記事中のリンクも自動で書き換えてくれるのでリンクが切れない。ただし,画像をページに貼り付けていたはずが単なるリンクになっているなどの問題も一部あった。そのほか,アカウントの統合・移行 1も一括してできる。
3, 新しいサーバにプラグイン類を導入して設定をする。基本的に全手動なので面倒。今回は数が少ないので手でできたけれど,規模が大きくなると厳しそう。
4, 新しいサーバの設定変更やテーマの選択・カスタマイズを行う。これも全手動。
5, 検索エンジンやはてなブックマーク等からのリンクが切れないように,古いサーバから新しいサーバへのリダイレクトを設定する。WordPress のプラグインでもリダイレクトを行うものがあるが,サッパリ消してしまいたいので .htaccess でやる。
中身は以下(他の項目より上に追加)。

RewriteEngine On
# 書き換えを有効化
RewriteBase /
# 設定対象のルートの設定,普通は標準で / なので省略可
RewriteCond %{REQUEST_URI} [0-9]{1,6}
# / 以降が数字1~6桁で構成される URI へのアクセスのみを対象にするということ。
# それぞれの環境のパーマリンクの構成に合わせて正規表現で記述。
RewriteRule ^(.*)$ http://oppekepe.org/$1 [R=301,L]
# 今回はパーマリンクがドメイン名以外そのままなので,RewriteCond の条件に当てはまるもの全て ^(.*) を
# 変数に入れ,新しいドメイン名の後ろに付加して,そこへ転送するようにする。
# R=301 はステータスコードを 301 (Moved Permanently)にするということ,L はループ防止のおまじない。

以上で完了です。
しかし,StarDomain オマケサーバが多機能すぎたせいもあってか,有料プランにはしたもののあまり感動がありません。うーむ,年0円 vs. 年2430円(ポイント最大適用)か……

Notes:

  1. たとえば A ,B というユーザがそれぞれ作成した記事について,C というユーザが作成・保有したことに変更するなど

Debian 8 で Bluetooth DUN

 Debian 8 Jessie で Bluetooth DUN しようとして……泥沼にハマった。
 Bluez のバージョンが 5 に入り仕様が大きく変わったようで,これまでの定石が通用しません。一応 blueman や gnome-bluetooth なども入れて試してみましたが,やはりうまくいかない。つなぐ先も「BlueDUN」という市販のアプリを入れた Android スマートフォンで,こっちが特殊な仕様である可能性もあります。せめて他にいくつかモデムがあればいいのですが……なんとか調べながら設定してはみるものの,正体不明のエラーとか……検索してみるとバグがうんたらかんたらとか言ってるし……うわこのコマンドも無くなったのか……このエラーは何だ?……しかし眠い……寒い……外明るくなってきた……つらい……などと合計10時間以上を無為に費やし,「これは複雑なバグまたは心霊現象が関与しており自分の手には負えない」という結論に達したところで以下のページを見つけました。

delx » Bluetooth DUN Tethering with Linux and a Nokia Symbian Phone

 2014年? Arch? もしや,これでいける? 藁にもすがる気持ちで試してみると……いやっほううう!!! 繋がった!!! 何度再起動して試してもオーケー。引っ掛かりポイントは Debian では「python-dbus」ではなく「python3-dbus」が必要であるという点と始めに wlan の接続を切ってから試さないとダメという2点くらいで,本当に書いてあるとおりにコピペして書き換えて実行するだけ。恐ろしく簡単。
 スクリプトを眺めてみるとなにやら見たことのないことをしている部分がある。やっぱり仕様変更絡みで別のやり方をする必要があったらしい。この辺はそのうちちゃんと調べないといけませんね。
 いやあ,ありがたやありがたや。

Firefox の UI が極端に大きく(あるいは小さく)なったら

少し前,Debian で Iceweasel をアップデートしたら,設定が勝手に変わったのか解釈の仕様が変わったのかで Firefox の UI(HTML レンダリングだけでなく,ボタン類も)が極端に大きくなってしまった。が,検索したら一瞬で解決したので,忘れないうちにメモ。

My websites and UI have suddenly become huge. How can I get them back to a normal, smaller size? | Firefox Support Forum | Mozilla Support

about:config にアクセスし,layout.css.devPixelsPerPx の値を変更。自分の環境では -1.0 -> 1.0 に変更で完璧。
でも,改めて考えてみると他にも何かありそうだし,一度設定をリセットしたほうがいいかなあ。

WordPress に脚注機能を付けるアドオン Simple footnotes を導入

 以前,はてなダイアリー 1を利用していた頃に重宝していた機能のひとつに「脚注 2」があるのですが,Wordpress 3 4 には標準ではこの機能はなく,Wordpress への乗り換えに伴い使えなくなってしまいました。今 5にして思えばその時に脚注を追加するアドオン 6 7も探しておけばよかったのですが,当時 8少し 9忙しかった 10こともありそのまま 11にしてしまい,脚注を使わずにブログ 12記事を書くこと 13に慣れて 14しまいました。しかし今朝ちょっとした文書を書いていて,ブログで脚注を使うことの便利さ 15を思い出し,このアドオンの導入に至りました。今後はどんどん 16脚注を使っていきたいと思います 17

17/3/28追記:
たまに検索経由のアクセスがあるので。
Simple footnotes の利用には,脚注を付けたいところに内容を[ref]〜[/ref]で囲って記入します。
例,

誰でも練習すれば水上を歩けるようになる[ref]足が沈むより先に次の一歩を踏み出せるだけの身体能力がある場合。[/ref]。

Notes:

  1. http://d.hatena.ne.jp
  2. 英:footnote
  3. オープンソースの CMS 環境である。
  4. 「Worldpress」ではない。
  5. 2014年12月。
  6. 英:add on
  7. 今回は Simple footnote というものを導入したが,他にも同種のアドオンはいくつか存在するようである。いずれも WordPress の公式レポジトリから導入できる。
  8. 2013年8月。
  9. あまり多くはないという意味である。
  10. 「忙しい」の定義は人によって大きく異なるため,注意が必要である。
  11. つまり,そうしたアドオンを導入していない状態という事である。
  12. 「ウェブログ web log」の略である。
  13. ここでいう「書く」には,書いたものを公開することも含める。
  14. 心理的または肉体的に抵抗感がなくなることをいう。
  15. 補足的な情報を記述するために括弧を使うと,ただでさえ冗長な私の文章がさらに冗長になってしまう。脚注を使うことで,事態は多少改善する。
  16. 太鼓の音ではなく,勢いや程度が大きいことを示す擬態語である。
  17. ふう,書き終わった。

IPS パネルは壮絶に焼きつくけど,簡単に元に戻せる

 いつものように昼なお暗い魔窟 a.k.a. 自室で PC 作業に励んでいたある日のこと。気分転換にすこし散歩に出て,30分ほどして帰ってきたら,2枚ある液晶ディスプレイの両方が壊れていました。具体的には,画面が激しく点滅し(ちらつき),縦縞状のノイズが画面全体に広がり,四隅は白っぽく変色しているという状況。しかも,開いていたウィンドウの像が,ウィンドウを動かしてもくっきりと残ったままです。
「げげっ。なんじゃこりゃ!」
 少し前からちらつきが気になってはいて,だましだまし使っていたのですが,ここまで来てしまうともう使いものになりません。静電気のいたずらである可能性を考え,PC とディスプレイの電源ケーブルを一晩抜いたままにして放置してみるも,残念ながら改善は見られず。「これはもう修理に出すしかないな……」
 幸い2枚とも標準で3年保証付きで交換の早い法人向けモデルですので,修理直行です。保証書を探して,たまたま取っていたダンボールも引っ張りだして。しかし何が原因だったんだろう。先月変えたグラフィックボード? しかし,グラフィックボードが液晶を破壊するなんてことがあるんだろうか。それにそうだとしたらグラフィックボードも調査を依頼しないと……などと考えつつ,最後の悪あがきとして念の為いろいろ検索してみました。すると,こんな気になる情報を発見。

[PCモニター]画面表示がバグったDell U2410がLCDコンディショニングで復活! | トラエラ流 WEB CMの作り方

しかし画面には少し前に表示していたGoogleの画面の焼き付きと黒いはずの背景も黄ばんでいます。また、LEDの明るさもチカチカと安定せず、一見故障にしか見えない画面表示となっていました。

 そう,そう,こんな感じなんですよ。完全に壊れ…え? 故障じゃないの?
 どうやら,IPS 液晶は TN 液晶と異なり「焼き付く」ようです(そう,この液晶は2枚とも IPS です)。なお,VA 液晶は IPS 液晶よりも更に「焼き付き」しやすいらしい。恐ろしや…… 参考123
 しかし幸運なことにこの「焼き付き」は簡単に元に戻すことができるようです。その方法とは,RGB・黒白を順番に表示させることで液晶についたクセを取るというもの。なんか胡散臭い気がしなくもありませんが,どうせ修理センター行きの予定です。モノは試し。私の使用している D 社の液晶ディスプレイでは,「LCD コンディショニング」という名前でディスプレイの標準機能の一つとなっていますので,これを試してみましょう。それでは,とりあえず1時間。
 ……んで,その結果なんですが,これがなんと完全に元通りに直ってしまったのです。いやはやなんともお恥ずかしい限り。修理を申し込む前で本当によかった! 記憶の糸をたぐり寄せてみると,たしかに数週間前に液晶の自動電源オフまでの時間の設定を10分から60分に変更したのでした。なにがグラフィックボードじゃ。仕組みがよくわかりませんが,ともかくこの変更により「焼き付き」が蓄積するようになって,ついには今回のような現象が起こるに至ったのでしょうか。しかし,一見万能の IPS パネルにこんな弱点があったとは(あるいは,D 社だけや安物だけの問題なのかもしれませんが)。対策は LCD コンディショニングを実行して放置するだけとはいえ,突然表示がおかしくなると焦りますし,作業も滞ります。個人で使う分には IPS のメリットはどうしても捨てがたいですが,オフィスなどで仕事のために使う場合はあえて TN 液晶を選んだほうがいい場合もあるでしょう。
 結論。IPS パネルは「焼き付き」ます。メーカーやロットなどにもよるようですが,私の持っている D 社のディスプレイはいずれもかなり壮絶に症状がでるようです。でも,CRT の(本来の意味での)焼き付きとは異なり,簡単に元に戻せます。画面が点滅したり変な縞が出たりとどう見ても故障にしか見えない症状が出ても,落ち着いて「LCD コンディショニング」を実行してみましょう。ディスプレイの標準の機能として搭載されていない場合は,こちらの動画を使わせてもらいましょう。日頃の対策としては液晶のこまめな電源オフやスクリーンセーバの利用が考えられます。あまり頻繁に電源のオンオフを繰り返すとバックライト(今時は LED が普通であるとはいえ)やインバータへの影響が心配なので,スクリーンセーバも併用したほうがいいかもしれません。CRT の絶滅した今ではもはや装飾としての価値しかないと思われがちですが,猫も杓子も IPS の今,改めて見直されるべきかもしれません。

ASUS,199ドルのモバイルノート「EeeBook X205TA」を発表

Notebooks & Ultrabooks – ASUS EeeBook X205TA – ASUS
ASUS announces the EeeBook X205 at IFA 2014
価格破壊再び:ASUS、199ドルの11.6型モバイルノートPC「EeeBook X205」 – ITmedia PC USER
ASUSのネットブックが約2万円で購入できるWindows 8.1搭載PCとして復活 – GIGAZINE
ASUS から199ドルのWindows 8.1ノートEeeBook X205TA。11.6インチ液晶で980g、12時間駆動 – Engadget Japanese

旧聞に属す話かもしれませんが(旅行に行っていて書けませんでした),紹介。
T100TA でモバイルノート界隈の話題を独占した ASUS が,今度はなんと199ドル(約2.1万円)のモバイルマシンを発表しました。国内発売日は未定です。
基本スペックはマイナーチェンジ版 T100TA とほぼ同様ですが,HDD は搭載されず,その意味では T100TA-DK32G に近いと言えます。T100TA-DK32G と比較しての特長としては,11.6インチと液晶が(筐体もですが)多少大きくなり,天板もテカテカ仕上げではなくなり,microUSB ポートが標準サイズの USB コネクタになり(おそらく充電もここから Amazon.com に掲載されている CG では充電ソケットが存在することがはっきりと描かれています。それ以前の CG や写真でもよーく見ると確かにありますね),90gの軽量化も図られています。その一方で,IPS 液晶でもタッチパネルでもなくなり,USB 3.0 コネクタもなくなり2つとも USB 2.0 となっています。公称バッテリ駆動時間も3.8時間(15.8 -> 12)減少しています。もっともバッテリについてはマイナーチェンジ版のタブレット形態での駆動時間の公称値が11.1時間なので,計測方法の違いだけかもしれません。大変理解に苦しむことに,タッチパネルではないにもかかわらず憎っくきテカテカ液晶(グレア液晶)を採用しています。次期モデルでの改善を求めたいところです。さらに,microSD スロットのカバーがないのも相変わらずです。
機能+コストの合わせ技で攻めた兄貴分 T100TA と違い,こちらは純然たる価格勝負です。199ドルの予価はまさしく「価格破壊」の言葉にふさわしく,暴力的なまでの数字だと言えるでしょう。実際のところ T100TA ユーザにはキーボードドックからほとんど取り外さずに使っている方も少なくないと思われますので(僕も結局ほぼドックをつけたままです),キーボードやタッチパッドに目立つコストカットが無いとすれば,液晶と USB さえ妥協できればこれがより良い選択肢となる方も多いのではないかと思います。
優れた選択肢が登場するのはよいことですが,しかし,ここ最近の ASUS 独走状態は少し不気味な気もします。他メーカーにも,8インチタブレットにこだわらずこちらでも戦ってほしいものです。

おまけ:
ヒューレットパッカードの「199ドル PC」こと Stream は299ドルでの発売に決まったそうな

Imagination Technologies 社が MIPS 搭載シングルボードコンピュータを発表

New MIPS Creator CI20 development board for Linux and Android debuts – Imagination Blog
Imagination Launches MIPS-Based “Creator CI20” Development Board For Linux And Android, Free For Developers

 この手のシングルボードコンピュータはもはや珍しいものではなくなっていますが,コレは(よくある ARM でなく)MIPS CPU を搭載しており,しかも MIPS アーキテクチャの総元締めである Imagination Technologies 社直々の投入ときており,なかなか面白いので紹介。
 MIPS アーキテクチャは,古くからマイクロプロセッサ設計の教材として用いられてきたことで知られているほか,今でも組み込み用途でよく使われているアーキテクチャです。しかし近年では,家電の多機能化などもあるのか,Android を制した ARM に人気が移りつつあるようで,MIPS とってはあまり好ましい状況が続いているようです。2012年の Imagination Technologies による MIPS Technologies の買収はその現れでしょう。このままでは ARM の x86/x64 侵攻も静観するしかない状況です。
 恐らくはそうした現状を打破するためでしょう,突如投入したのがこの開発者向けシングルボードコンピュータ「Creator CI20」というわけです。Debian 7 に対応,Android 4.4 にも対応予定となっています。Raspberry Pi を意識したようなハード構成になっており(公式 Blog からも Raspberry Pi や Linux 「コミュニティ」を多分に意識していることが伺えます),豊富な拡張端子,強力な再生支援,そこそこよい性能を備え持っています。そしてその値段は,なんと無料! ――ただし,自分自身についての情報と予定している Creator CI20 を使ったプロジェクトの詳細を Imagination Technologies 社に送り,認められた人のみです。技術力と影響力を持った人に無料配布し,実際に開発をして広告塔になってもらおうという考えでしょう。Google が Android を発表した時と同じやり方ですね。現在のところ市販の予定はないようです。
 さて,この試みが成功するかどうかですが……個人的には,どれだけ情報をオープンにできるか,どれだけオープンソースコミュニティに貢献できるかにかかっているのではないか思います。Google の Android と違い圧倒的に強力なライバルが存在しているという事実も考慮せねばなりません。今回の発表はつまるところ Linux コミュニティの中でも本職の技術者やハイアマチュアを惹きつけるための施策です。狙いは賢明だと思いますが,彼らの支持を勝ち取るためには,彼らにとっての最大の魅力であるところの「自由さ」「開発のしやすさ」が確保されていなければなりません。たとえば,Creator CI20 は Debian Wheezy をサポートしていますが,Imagination Technologies の Debian Project に対する支援はそれほど積極的でないように見受けられます。本気で Linux コミュニティに訴えかけるつもりがあるのであれば,より積極的な支援を行うべきでしょう。また,このボードをはじめ現状 MIPS をデスクトップ利用しようとすると必ず PowerVR がセットになりますので, 当然 PowerVR についての情報もよりオープンにすべきです(公式 Blog を見る限りその意向であるように思われますが)。Broadcom でさえ Raspberry Pi の GPU ドライバをオープンソース化した今,GPU のパワーを引き出すためにはバイナリ配布されるプロプライエタリドライバが必要,というような状況では早晩愛想をつかされてしまうでしょう。また,PowerVR 用のフリーなドライバの開発は FSF の High Priority Projects の一つに数えられており,活発に開発されているようですが,まだ万全ではないようです。これを機に可能な限りの協力と支援を行うべきです。